執筆:福光潤 公開:2005/06/04 コメント(1件) |
邦題
リボンの騎士
ふりがな
りぼんのきし
英題
Princess Knight
発音
ぷRィんすすナいとぅ
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意味
Princess | Knight |
↓ | ↓ |
王女 | 騎士 |
⇒ 騎士を演じる王女の物語
⇒ 男女の心をもつ王家の世継ぎ(サファイア姫=サファイア王子)
⇒ 詳しい英語解説は後半のコラムへ
作品
- 1963年/日本/コミック/少女漫画、ファンタジー、アニメ
- 作者:手塚治虫(Osamu Tezuka)
- 1963~1966年、『なかよし』(講談社)連載
- 1967~1968年、TVアニメ放映、日本初の少女向けTVアニメ!
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コラム
- 英題『Princess Knight』は、『ランダムハウス英語辞典』の「princess」の項に用例として記載されているほど英語圏でも有名な作品タイトルだそうです。
邦題も英題も、主人公が両性の心の持ち主であることをよく表していますね。
主人公のサファイア姫が生まれたとき、ズーズー弁の博士が「王女」と言ったのを「王子」と取り違えられるシーンが第1巻にあるはずですが、英訳がとても気になります!
そこだけでも英語版を手に取ってみたいものです。
- 「princess」は、「prince(王子)」+「-ess(女性を示す)」。
現在、「god(神)」+「-ess」=「goddess(女神)」以外は、あまり「~ess」を聞かなくなりましたね。
例えば、「steward」と「stewardess(スチュワーデス)」は「flight attendant(客室乗務員)」と、今は男女同じ職業名。
- 「knight(ナイト)」は、中世の騎士で男性をあらわす単語。
現代の「knight」は、国への功労者に授けられるナイトの爵位。
英国では、ナイト爵の人を「Sir(サー)」の称号で呼びます。
「Sir Paul McCarteny」や「Sir Elton John」のように。
『ダ・ヴィンチ・コード』では、「knight」の意味の二重性が大詰めで利用されます。
「knight」の発音は、最初の「k」を読みません。
「knife(ナイフ)」や「know(ノウ)」と同様。
米TVドラマ『ナイトライダー』(1982~1986年)は、『Knight Rider』です。
『Night Rider』だと普通の暴走族です。
- ということで、英題『Princess Knight』は、女性を表す名詞「princess」と男性を表す名詞「knight」が合体しています。
矛盾していますね。
このような表現を、
「oxymoron(オキシモロン or オクシモロン)」
と言います。
英語で考えても、日本語で考えても、矛盾している表現。
そして、むちゃくちゃツッコミ甲斐のある表現。
実は、それを狙って、わざと互いに矛盾する言葉を組み合わせている表現。
その矛盾は本作品のテーマでもあり、それゆえ邦題『リボンの騎士』も英題の英題『Princess Knight』も素晴らしい名タイトルとなっています!
- 『リボンの騎士』というぐらいだから『りぼん』の連載かと思っていました。
『なかよし』に連載されていたんですね。
ちなみに、『リボンの騎士』が連載を終える3ヶ月前に、『りぼん』では『魔法使いサリー』の連載がスタート!
(⇒『オズの魔法使』参照)
さらにちなみに、1960年代は生きていませんでしたし、『りぼん』も『なかよし』も読んだことがないので、そこらへんの質問はご勘弁を!
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