威風堂々

タイトル英語ビデオ

執筆:加藤由佳
公開:2017/07/22
コメント(4件)
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邦題

威風堂々

  • 別名:希望と栄光の国

ふりがな

いふうどうどう

  • 別名:きぼうとえいこうのくに

英題

Pomp and Circumstance

  • Land of Hope and Glory

発音

英国 んぷあんサゥーかむすたんす
英語例文へ 視聴ヘルプ 発音ヘルプ

意味

Pomp and Circumstance
華麗 ~と 儀式;物々しさ

⇒ 堂々たる威儀
⇒ 威風堂々
詳しい英語解説は後半のコラムへ

作品

★『威風堂々』のBBCプロムス(2014年)からのオーケストラ演奏動画(YouTube)

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コラム

  • イギリスを代表する音楽家、エドワード・エルガーによって作曲された『威風堂々』。イギリス第二の国歌として知られ、その一節の「ラーラララーラーラー♪」というメロディーは聞いたら一発で耳に残るほどのインパクト。

    日本のテレビCMでよく使われ、また小学校の音楽の授業にとり入れられることもあるので、耳なじみのある人も多いのではないでしょうか。

    タイトル仙人:うちの電話の呼び出し音も、この「ラーラララーラーラー♪」ですわ。


  • そんな親しみやすい『威風堂々』ですが、英語の原題は『Pomp and Circumstance』と、まさしく威風堂々。「pomp」が「華麗」、「circumstance」が「儀式」や「物々しさ」を表していて、2つまとめると「堂々たる威儀」(『エクシード英和・和英辞典』三省堂)となります。

    また、「pomp and circumstance」はOxford現代英英辞典でも「formal and impressive ceremony(正式ですばらしい儀式)」として掲載されているので、「pomp」と「circumstance」と別々に読むのではなく、1つのフレーズとして読むのが正解です。

    というのは、「pomp and circumstance」という表現は、1901年にエルガーが『威風堂々』を作曲する前からあったから。実は、シェイクスピアの戯曲『オセロOthello)』の第3幕第3場に登場する

    pride, pomp and circumstance of glorious war

    栄光ある戦の誇り、華麗さ、そして立派さ
    (加藤が頑張って訳しました)

    が起源なのです。イギリス第二の国歌にイギリスが世界に誇る劇作家の言葉を持ってくるとは、エルガーもニクいことをするなあと思います・・・。非常にイギリスらしいな、と。

    タイトル仙人:この有名な「ラーラララーラーラー♪」の旋律部分は、本国イギリスでは特に『希望と栄光の国Land of Hope and Glory)』っちゅうタイトルで演奏されるみたいやね。『威風堂々Pomp and Circumstance)』とともに「栄光glory」を称える輝かしいタイトル。いやぁ、たしかに非常にイギリスらしいですわ!


  • ちなみに、「pomp」をそのまま読んだら「ポンプ」ですが、水などを押し出すのに使うあのポンプとは別物なので要注意。あのポンプは英語で「pump」とスペルします。オランダ語では「pomp」なので、英語ではなくオランダ語のほうが日本に流入し、「ポンプ」として定着しました。

    また、「circumstance」も「物々しさ」、「儀式」以外に、事情」、「事実」、「環境などさまざまな意味を持つ要注意な単語です。どちらかというと「事情」という意味で使われることのほうが多い様子です。


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ヒラメキ例文

The phrase "pomp and circumstance" means a formal and impressive ceremony.

「pomp and circumstance」というフレーズは、正式ですばらしい儀式を意味する。

英題発音へ 視聴ヘルプ 発音ヘルプ



参考外部サイト

※禁断の英文法怪説 by 福光 ⇒

名詞+等位接続詞+名詞
シェイクスピアの一節より取られたフレーズ

※文法アレルギーの方の目に付かぬよう、コソコソ解説しています(^^;)

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コメント(4件)

加藤由佳 — 2017年 07月 23日, 19:32

ロンドンの街を迷子になりながらさまよっていて、ふと顔を上げたときに目の前にあったのがバッキンガム宮殿。『威風堂々』は聞きそびれましたが、良い思い出です(笑)

福光潤 — 2017年 07月 23日, 21:51

タイトル英語目撃情報:ジョン・ライドン(ピストルズのジョニー・ロットン)のインタビュー記事で見かけました!⇒ "He also added that he enjoyed the pomp and circumstance that surrounds the royal family." https://www.theguardian.com/music/2017/mar/23/john-lydon-queen-god-save-monarchy-sex-pistols

福光潤 — 2019年 03月 08日, 13:48

本日、娘の中学校卒業式でした。卒業生入場時に吹奏楽部の生演奏で『威風堂々』が流れて感動! アメリカの習慣がいつの間にか日本にも伝わっていたんですね。

(Wikipedia引用↓)
元イギリスの植民地であったアメリカでは、学校の卒業式で「卒業生入場」の際にBGMとして使用されている。1905年にエルガーがイェール大学の音楽博士号を授与されて以来、同大学の卒業式で使用されたのが広まった。在校生の吹奏楽部員(小学校ではリコーダー合奏)によって生演奏が行なわれることが多い。

ちなみに本家英国では、「イギリス保守党党大会の最終日の党員の退場のBGM」とのこと。

福光潤 — 2021年 03月 07日, 22:09

5分間のタイトル英語コラム動画を当ページ冒頭にアップ! コラム記事とナレーションを加藤由佳さんに、ウクレレ演奏をBJますもとただひささんにそれぞれお願いしました♪ 難しい英単語が登場しますが、ぜひ動画で楽しみながら覚えてください。卒業式やくら寿司でこのメロディーを耳にするたびに思い出して英題を口ずさんでくださいね!

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