タイトル英語ビデオ
執筆:加藤由佳 公開:2017/07/22 コメント(4件) |
邦題
威風堂々
- 別名:希望と栄光の国
ふりがな
いふうどうどう
- 別名:きぼうとえいこうのくに
英題
Pomp and Circumstance
- Land of Hope and Glory
発音
ポんぷあんサゥーかむすたんす
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意味
Pomp | and | Circumstance |
↓ | ↓ | ↓ |
華麗 | ~と | 儀式;物々しさ |
⇒ 堂々たる威儀
⇒ 威風堂々
⇒ 詳しい英語解説は後半のコラムへ
作品
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コラム
- イギリスを代表する音楽家、エドワード・エルガーによって作曲された『威風堂々』。イギリス第二の国歌として知られ、その一節の「ラーラララーラーラー♪」というメロディーは聞いたら一発で耳に残るほどのインパクト。
日本のテレビCMでよく使われ、また小学校の音楽の授業にとり入れられることもあるので、耳なじみのある人も多いのではないでしょうか。
タイトル仙人:うちの電話の呼び出し音も、この「ラーラララーラーラー♪」ですわ。
- そんな親しみやすい『威風堂々』ですが、英語の原題は『Pomp and Circumstance』と、まさしく威風堂々。「pomp」が「華麗」、「circumstance」が「儀式」や「物々しさ」を表していて、2つまとめると「堂々たる威儀」(『エクシード英和・和英辞典』三省堂)となります。
また、「pomp and circumstance」はOxford現代英英辞典でも「formal and impressive ceremony(正式ですばらしい儀式)」として掲載されているので、「pomp」と「circumstance」と別々に読むのではなく、1つのフレーズとして読むのが正解です。
というのは、「pomp and circumstance」という表現は、1901年にエルガーが『威風堂々』を作曲する前からあったから。実は、シェイクスピアの戯曲『オセロ(Othello)』の第3幕第3場に登場する
pride, pomp and circumstance of glorious war
栄光ある戦の誇り、華麗さ、そして立派さ(加藤が頑張って訳しました)
が起源なのです。イギリス第二の国歌にイギリスが世界に誇る劇作家の言葉を持ってくるとは、エルガーもニクいことをするなあと思います・・・。非常にイギリスらしいな、と。
タイトル仙人:この有名な「ラーラララーラーラー♪」の旋律部分は、本国イギリスでは特に『希望と栄光の国(Land of Hope and Glory)』っちゅうタイトルで演奏されるみたいやね。『威風堂々(Pomp and Circumstance)』とともに「栄光(glory)」を称える輝かしいタイトル。いやぁ、たしかに非常にイギリスらしいですわ!
- ちなみに、「pomp」をそのまま読んだら「ポンプ」ですが、水などを押し出すのに使うあのポンプとは別物なので要注意。あのポンプは英語で「pump」とスペルします。オランダ語では「pomp」なので、英語ではなくオランダ語のほうが日本に流入し、「ポンプ」として定着しました。
また、「circumstance」も「物々しさ」、「儀式」以外に、「事情」、「事実」、「環境」などさまざまな意味を持つ要注意な単語です。どちらかというと「事情」という意味で使われることのほうが多い様子です。
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