執筆:福光潤 公開:2021/02/02 コメント(1件) |
邦題
シカゴ7裁判
ふりがな
しかごせぶんさいばん
英題
The Trial of the Chicago 7
発音
£ぁとぅRァいおらv£ぁしカごうセvん
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意味
The | Trial | of | the | Chicago | 7 |
↓ | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ |
特定の | 裁判 | ~の | 特定の | シカゴ | 7人 |
⇒ シカゴの7人の裁判
⇒ 通称シカゴ・セブンと呼ばれる7人の被告たちの裁判
⇒ 詳しい英語解説は後半のコラムへ
作品
- 2020年/アメリカ/映画/法廷、ヒューマン、群像、青春、反戦、差別、陰謀
- 脚本・監督:アーロン・ソーキン(Aaron Sorkin)
- 出演:サシャ・バロン・コーエン(Sacha Baron Cohen)、エディ・レッドメイン(Eddie Redmayne)、ヤーヤ・アブドゥル=マティーン二世(Yahya Abdul-Mateen II)、ジョセフ・ゴードン=レヴィット(Joseph Gordon-Levitt)、ジョン・キャロル・リンチ(John Carroll Lynch)、マーク・ライランス(Mark Rylance)、マイケル・キートン(Michael Keaton)、ジョン・ドーマン(John Doman)
- 音楽:ダニエル・ペンバートン(Daniel Pemberton)
- ベトナム戦争反対の抗議集会で逮捕された7人の裁判を描く実話ドラマ。
第93回アカデミー賞6部門(作品賞、助演男優賞、編集賞、脚本賞、撮影賞、歌曲賞)ノミネート!
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コラム
- 実話にもとづく映画『シカゴ7裁判』は、2007年時点ではソーキン脚本、スピルバーグ監督、ウィル・スミスやヒース・レジャー起用で製作予定だった作品。
しかし全米脚本家組合のストライキでいったん白紙になった後、2019年にソーキン自らがメガホンを取り撮影開始。
こんどは新型コロナウイルス流行のせいでパラマウントによる全米公開が流れ、2020年10月16日よりNetflix配信公開となりました。
ありがたいことに日本では一部で劇場公開され、福光は2020年10月10日にアップリンク京都にてマスク着用で鑑賞してきました。
ものすごい情報量と豪華キャストがテンポよくスクリーンを駆け巡り、歴史的裁判のリアル傍聴席に座っているかのような錯覚を覚えますよ!
おそらくアカデミー賞を受賞するのではないでしょうか。法廷ものがお好きな方はぜひご覧になって密度の濃い2時間強を堪能してみてください。
ものすごい情報量と豪華キャストがテンポよくスクリーンを駆け巡り、歴史的裁判のリアル傍聴席に座っているかのような錯覚を覚えますよ!
おそらくアカデミー賞を受賞するのではないでしょうか。法廷ものがお好きな方はぜひご覧になって密度の濃い2時間強を堪能してみてください。
- さて、原題の「trial」は、カタカナで書くと「トライアル」。
商品無料サンプル(試供品)のお試しってことでしょうか?
たしかに、マーケティング分野では「リピート客(regular customer)」に対して新規客のことを「トライアル客(trial customer)」と呼んでいます。
新車の試運転なら「the trial of a new car」と言ったりします。
つまり、
trial = お試し
という意味が、日本語でも英語でも使われています。
by trial and error = 試行錯誤で
というフレーズも「トアイアル・アンド・エラーで」というカタカナ語で定着していますね。
※「トライ・アンド・エラー」は誤用です!
- 一方、タイトル英語『The Trial of the Chicago 7』に含まれる英単語「trial」が「裁判」という意味であることは、邦題『シカゴ7裁判』からも一目瞭然でしょう。
「裁判」で被告人を「試し」ているのだと考えれば「trial」の定義が一貫して記憶できそうです。
厳密にいえば、日本語の「裁判」は、
裁判 = court decision
というふうに「裁判所の判決」を指します。
その裁判を求めるプロセスとして、主に次の2段階があります。
- ・審問 = hearing
- 対立する当事者らが事前に口頭か書面で陳述する法的手続き
- ・対審 = trial
- 対立する当事者らが裁判官の前で口頭弁論によって主張を戦わせる法的手続き
この2つのうち「trial」の方が裁判所で行われるプロセスなので、広義での「裁判」の訳語として用いられています。
たとえば「彼らが裁判にかけられている」という状況を述べたいときには、「trial」を使って次のように表現できます。
They go on trial.
They are on trial.
They are under trial.
They are having trial.
They are standing trial.
They have been brought to trial.
ここで、裁判に関する英語をまとめておきます。
一気に覚えるのは大変なので、裁判の記事を読んだり、法廷ものの映画や小説を楽しむ際に参照してくださいね。
たとえば「彼らが裁判にかけられている」という状況を述べたいときには、「trial」を使って次のように表現できます。
They go on trial.
They are on trial.
They are under trial.
They are having trial.
They are standing trial.
They have been brought to trial.
ここで、裁判に関する英語をまとめておきます。
一気に覚えるのは大変なので、裁判の記事を読んだり、法廷ものの映画や小説を楽しむ際に参照してくださいね。
原告 | accuser (刑事), plaintiff (民事) |
被告 | accused (刑事), defendant (民事) |
検察官 | prosecutor |
弁護人 | (defense) counsel, advocate, pleader, lawyer |
訴訟 | suit, lawsuit (原告が権利主張のために民事裁判を求めること) |
起訴 | indictment (原告となる検察官が裁判所に刑事裁判を求めること) |
訴える | accuse, sue, file a suit, prosecute, indict, charge, complain |
裁判官 | judge |
陪審員 | jury (集合), juror (個々) |
評決 | verdict (陪審員が下す) |
判決 | judgment (裁判官が下す) |
有罪の | guilty |
無罪の、
非有罪の | not guilty |
裁判所 | court, law court, court of law, court of justice, tribunal, the bar |
法廷 | courtroom, court |
司法省 | Department of Justice (アメリカ、カナダ、香港等) |
法務省 | Ministry of Justice (イギリス、日本等) |
- ちなみに、「シカゴ(Chicago)」はアメリカ合衆国イリノイ州(Illinois)最大の都市です。
「7」といえば、コンビニ最大手のセブン-イレブン(英語:7-Eleven)を思い出します。
もちろんシカゴにもセブンイレブンの店舗はありますが、1927年の創業地はテキサス州ダラス(Dallas, Texas)です。
よって「the Chicago 7」からコンビニを想起する英語ネイティブ話者はいないと思います。
かわりに「the Chicago 7」から連想するのは、次のタイトル英語ではないでしょうか。
【邦題】荒野の七人
【英題】The Magnificent Seven→ 詳しくはタイトル英語メルマガ第180号参照
この作品は1960年アメリカ公開の西部劇映画です。
そして『シカゴ7裁判』の舞台は1968年。
この裁判で闘う7人を、荒野の七人のガンマンたちになぞらえて「the Chicago 7」と当時の人々は呼んだのでしょうね。
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