執筆:加藤由佳 公開:2017/10/22 コメント(2件) |
邦題
ダイバージェント
ふりがな
だいばーじぇんと
英題
Divergent
発音
だいVゥrじゅんとぅ
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意味
Divergent |
↓ |
分岐する、標準とは違う |
⇒ 異端視される
⇒ 異端者 ※「divergent」は正確には形容詞
⇒ 詳しい英語解説は後半のコラムへ
作品
- 2014年/アメリカ/映画/ヤングアダルト、SF
- 監督:ニール・バーガー(Neil Burger)
- 原作:ヴェロニカ・ロス(Veronica Roth、邦題『ダイバージェント 異端者』)
- 出演:シャイリーン・ウッドリー(Shailene Woodley)、テオ・ジェームズ(Theo James)、ゾーイ・クラヴィッツ(Zoë Kravitz)、ジェイ・コートニー(Jai Courtney)、マギー・Q(Maggie Q)、ケイト・ウィンスレット(Kate Winslet)
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コラム
- 世界大戦を経て文明が崩壊する中、唯一生き残ったという設定のシカゴを舞台とする映画、『ダイバージェント(Divergent)』。
そこでは人々が16歳になるときに5つの派閥(faction)、「無欲(アブゲネーション、Abnegation)」「博学(エリュダイト、Erudite)」「平和(アミティ、Amity)」「勇敢(ドーントレス、Dauntless)」そして「高潔(キャンダー、Candor)」のどれかを選び、それぞれの派閥の中でとりあえず戦乱もなく生きていました。
しかし、その中に何らかの形で属せない人は「異端者(ダイバージェント、Divergent)」と呼ばれ、恐れられたり迫害されたりしていました。
「無欲」出身の主人公のトリスは「勇敢」として生きることを決意しましたが、派閥を選択する前に必ず受けなければならない性格診断では「異端者」として判定されました。
診断を担当した係員がたまたま「異端者」に理解がある人だったのでひとまず難を逃れたものの、「勇敢」として訓練を受けながら日々を過ごすうちに世界を揺るがすような大きな問題に巻き込まれていく・・・というストーリーです。
- 5つの派閥のどれにも当てはまらないから、「divergent(異端者)」。しかし、映画日本語字幕では「異端者」として名詞扱いになっているものの、「divergent」という言葉は実際には形容詞。
意味にも、「分岐する」、「普通・標準とは異なる」、「発散の(数学用語)」など、さまざまものがあります。共通するのは「別れる」というニュアンスで、映画『Divergent』で採用されたのは「普通・標準とは異なる」でしょうか。
ちなみに、「divergent」はその変化形も豊富です。動詞としては「diverge(分岐する、離れる、さまざまな、意見が分かれる)」が、名詞には「divergence、divergency(分岐、発散、拡散、逸脱、相違)」があります。
さらに、「divergent」には似たような言葉もたくさん! 形容詞「diverse」なら「異なる、雑多な」だし、名詞「diversity(相違、多様性)」もよく聞く言葉です。もっともっと掘り下げれば、動詞「divide(分ける、別れる、区別する)」も出てきます。
もしかしたら、「div-」という頭の部分になにかヒントがあるのかもしれませんね。「diver(水に潜るダイバー)」はまた違うのでしょうけれども……。
- ところで、こんな舞台設定のある映画やお話などに触れると、自分ならどの派閥を選ぶだろうかを考えずにはいられませんね^^; 私もさんざん迷ってみたのですが、「divergent」が良いなと落ち着きました。
人は誰しもどこか分岐していたり普通とは違っていたりするもの。そこにきて5つの派閥のうちどれかを選択せよというのは無茶ぶりとしか思えません。ついでに言うと、厳しいトレーニングを課せられる「勇敢」にだけは絶対に入りたくないと思いました(笑)
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