執筆:加藤由佳 公開:2016/07/24 コメント(2件) |
邦題
キラー・クイーン
ふりがな
きらーくいーん
英題
Killer Queen
発音
キるrくウィーん(ぬ)
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意味
Killer | Queen |
↓ | ↓ |
とてもすばらしい | 女王 |
⇒ 非常に魅力的な女王
⇒ 非常に魅力的な女性
⇒ 詳しい英語解説は後半のコラムへ
作品
- 1974年/イギリス/音楽/ロック、[[!グラムロック
- 作詞・作曲:フレディ・マーキュリー(Freddie Mercury)
- 演奏:クイーン(Queen)
- 3rdアルバム『シアー・ハート・アタック(Sheer Heart Attack)』からの1stシングル曲
- 全英チャート最高第2位、全米チャート最高第12位!
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コラム
- 『Killer Queen』なんてショッキングなタイトルですが、女暗殺者の歌ではないのでご安心を。たくさんの人を処刑した血まみれ女王様(ブラッディ・メアリーとか・・・)の歌でもありません。作詞・作曲をしたフレディ・マーキュリーによると、これは高級娼婦をモデルにした歌なのだそうです。
- そう、実は「killer」には「殺人者」、「命取りの」という意味だけでなく、「とてもすばらしい」という意味があるのです。「殺人級の」、「死ぬほどすばらしい」から「魅力的な」と変化したのだと考えると、なかなか納得がいく流れかもしれません。くだけた表現で「すごい」という意味で使われるFワード(f**king)も似たような流れをくんでいるのではないかな、と思います。
そのため、「Killer Queen」も「殺人女王」なんて物騒な女性ではなく、「こちらの命が奪われそうなほど魅力をたたえた高級コールガール」ということになります。もちろん命を奪うなんてことはしませんが、男を死ぬほど恋い焦がれさせるような存在、というわけです。どんなに魅力的なコールガールなのかは、フレディによるお耽美ワールド全開の歌詞を読むとわかりやすいので、ちょっと紹介してみますね。
♪歌詞引用
She keeps Moet et Chandon
In her pretty cabinet
"Let them eat cake" she says
Just like Marie Antoinette
彼女のきれいなキャビネット(飾り棚)の中には、
モエ・エ・シャンドンがしまってある
「ケーキを召し上がってもらって」と、
マリー・アントワネットのような口ぶり(加藤による試訳)
高級クラシックな世界を愛するフレディらしい歌詞です。メロディーの前に歌詞を作ったというだけあり、なかなか練ってあります。
自分のバンド名「Queen」にかけての作詞もおしゃれです。また、歌詞中に登場するマリー・アントワネットは実際に王妃(Queen)でしたよね。
- ほかにも、
This spaghetti is a killer!
このスパゲッティ、めっちゃおいしい!
のような使い方をされることもあります。「Killer Queen」もそうですが、どちらかというとスラング的な雰囲気で使われる言葉です。
また、アメリカ英語では「とても魅力的な」、「とても魅力的なもの」という2種類の使い方があるのに対し、イギリス英語では「とても魅力的なもの」としての使用が一般的、という点も興味深い言葉です。ただ、フレディは英国人ですが、「Killer Queen」にアメリカ英語の影響が見られるのではないかなと思います。
- それにしても、『Killer Queen』を歌っている当時のフレディは本当に艶めかしくて美しかったのに、なぜあんな肉屋のオジサン風髭マッチョに変身してしまったのでしょうか・・・。あれではまったくの別人です^^;
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