執筆:福光潤 公開:2016/06/09 コメント(1件) |
邦題
バーディング・オン・ボロウド・タイム(未邦訳)
ふりがな
ばーでぃんぐおんぼろうどたいむ
英題
Birding on Borrowed Time
意味
Birding | on | Borrowed | Time |
↓ | ↓ | ↓ | ↓ |
野鳥観察、
バードウォッチング | ~に(時) | 借りられた | 時間 |
⇒ 借り物の時間でのバードウォッチング
⇒ 末期ガン宣告から18年間続けたバードウォッチング余生
⇒ 詳しい英語解説は後半のコラムへ
作品
- 2003年/アメリカ/本/ノンフィクション、自伝、回顧録、鳥
- 著者:フィービー・スネツィンジャー(Phoebe Snetsinger)
- 挿絵:H・ダグラス・プラット(H. Douglas Pratt)
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コラム
- 「野鳥観察」のことを「バードウォッチング」ともいうように、英語で「bird watching」、特にアメリカでは「birding」です。
では「野鳥観察者」なら?「バードウォッチャー」というカタカナ語のように、英語でも「bird watcher」、特にアメリカでは「birder」です。
You know, I'm a birder, too! (o^∇^o)ノ
- さて、著者のフィービー・スネツィンジャーさんは、50歳のとき、悪性黒色腫(malignant melanoma)の末期癌(terminal cancer)を宣告されるも、療養生活より本格的な野鳥観察の道を選びました。
死の不安を克服するかのように、世界中の僻地や危険地帯に出向き、アマチュア鳥類学者(amateur ornithologist)として数々の亜種を観察・記録し、後にその功績が認められています。
何千種類もの鳥さんたちを観察してきたフィービーさんが、人生最後に観察した鳥さんは、鳥類スズメ目のカタアカオオハシモズ(red-shouldered vanga)でした。
下の画像は、本書で挿絵を描いているダグラス・プラットさんのサイトに掲載されているカタアカオオハシモズのイラストです。
- 英題後半のタイトル英語「on borrowed time」は、
「live on borrowed time」=
「思ったより長生きして余分の人生を送る」
というフレーズから借りられて(borrowed)います。
余命わずかと宣告されてから18年後、68歳のフィービーさんは、野鳥観察遠征していたマダガスカルの地で、乗っていたバンの転倒事故により、その生涯を閉じました。病死ではなかったのです。
そんな彼女のバードウォッチング半生を綴った回顧録にふさわしいこの書名『Birding on Borrowed Time』は、もし邦訳版が出たら、どんな邦題になるでしょうね。
So you can say that the birder's "borrowed time" was 18 years.
では、そのバードウォッチャーの“借り物の時間”は18年だったといえますね。
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