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分別と多感

『分別と多感』の英題とその意味は??
執筆:加藤由佳
公開:2016/03/27
コメント(1件)

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邦題

分別と多感

  • 別名:エリナとメアリアン(1948年)
    別名:分別と多感 エリナとメアリアン(1996年)
    別名:いつか晴れた日に 分別と多感(1996年)
    別名:知性と感性(2007年)

ふりがな

ふんべつとたかん

  • 別名:えりなとめありあん
    別名:ふんべつとたかん えりなとめありあん
    別名:いつかはれたひに ふんべつとたかん
    別名:ちせいとかんせい

英題

Sense and Sensibility

発音

んさんんすぃりてぃ

英語例文へ 視聴ヘルプ 発音ヘルプ

意味

Sense and Sensibility
分別 ~と 多感

⇒ 分別と多感
詳しい英語解説は後半のコラムへ

作品

★『分別と多感』の朗読動画(YouTube)
2秒目で『Sense and Sensibility』が発音されます。


★映画化作品『いつか晴れた日に』の予告編動画(YouTube)
1分58秒目で『Sense and Sensibility』が発音されます。

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コラム

  • Pride and Prejudice(プライドと偏見)』と同様、タイトルの頭韻が目を引くオースティン作品、『Sense and Sensibility(分別と多感)』。
    ※頭韻=互いに同じ(ような)音で始まる単語を並べる技法

    よく見てみると、「Sense and Sensibility」の方が、頭韻としてはより優れているかも?

    なぜって「sense」も「sensibility」も、字面がよく似ていることからもわかるように、同じ単語「sense」から由来する言葉だから。

    でも、「sense」は邦題のとおり「分別」、「sensibility」は「多感」と、それぞれで全く意味が異なります。

    そういえば「常識」のことを「common sense」と言いますよね。


  • 物語には、エリナー(Elinor)とマリアンヌ(Marianne)のダッシュウッド(Dashwood)姉妹が登場。
    ※その下にマーガレット(Margaret)という妹あり

    どんなときでも沈着冷静、常識(sense)を兼ね備えたエリナー、逆に感情表現が豊かな(sensibility)マリアンヌのそれぞれの恋模様を描いています。

    その正反対な性格を効果的に表したのが、『Sense and Sensibility』というタイトルなのです。


  • 例えば、ダッシュウッド家が引越しをするとき、マリアンヌは傷心のはずの姉についてこんなことを言います。

    §引用
    "When is she dejected or melancholy? When does she try to avoid society, or appear restless and dissatisfied in it?"

    「あの人、元気がなかったり憂鬱になったりするときがあるかしら? 一人きりになろうとしたり、みんなといても落ち着きがなかったり不満そうだったりすることあるかしら?」
    (加藤による試訳)

    恋模様があったエドワードと離れ離れになるというのに、全く感情の動きを見せることのないエリナー。失恋して寝込むくらい感情の起伏が激しいマリアンヌにとって、この落ち着きぶりは信じられないものなのです。


  • ちなみに、「sense」が「sensitive」になると「多感な」になり、「sensibility」が「sensible」になると「分別がある」になります。ちょっと混乱しますね。


  • ところで、英語ネイティブと昔話していたとき、
    「どんな洋書を買おうかと迷ったけれど、『プライドと偏見』にしたよ」
    と話したら、

    "Oh, that’s a sensible choice!"
    と返されたことがあったっけ。


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ヒラメキ例文

We need both sense and sensibility to live a meaningful life.

有意義な人生を送るためには、分別と多感の両方が必要だ。

英題発音へ 視聴ヘルプ 発音ヘルプ


関連タイトル



参考外部サイト

※禁断の英文法怪説 by 福光 ⇒

名詞+等位接続詞+名詞
2つの名詞が「sens-」で頭韻を踏んでいます。

※文法アレルギーの方の目に付かぬよう、コソコソ解説しています(^^;)

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コメント(1件)

加藤由佳 — 2016年 03月 28日, 08:35

オースティン作品は登場人物描写が生き生きとしているので好きです。加藤のお気に入りは『プライドと偏見』のミスター・ベネットです。彼のユーモアあふれる皮肉スキルはぜひ見習いたいものです。

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