執筆:福光潤 公開:2006/08/26 コメント(1件) |
邦題
ことりをすきになった山
ふりがな
ことりをすきになったやま
英題
The Mountain That Loved a Bird
発音
£ぁマうん(とぅ)ん£ぇっラvだブr-どぅ
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意味
The | Mountain | That | Loved | a | Bird |
↓ | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ |
特定の | 山 | (その山は~) | 愛した | 或る | 鳥 |
⇒ ある鳥を愛した山(の物語)
⇒ 詳しい英語解説は後半のコラムへ
作品
- 1985年/アメリカ/本/絵本、愛、自然、幸せ
- 著者:アリス・マクレーラン(Alice McLerran)
- 絵:エリック・カール(Eric Carle)
- 翻訳者:ゆあさふみえ(1987年)
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コラム
- 本書『ことりをすきになった山』は、人類学者(anthropologist)であるアリス・マクレーランの処女作です。
岩肌だらけで生命も水すらもない、ある山を主人公とする物語。
ある日、この山がジョイという小鳥を好きになったことがきっかけで、悠久の時をへて緑あふれる山に華麗なる変化を!
色の魔術師エリック・カールが、そんな山の成長をカラフルに描ききっています!
- さて。
【怪単百面相 that】には、いろんな意味と役割がありますね。
今回の英題『The Mountain That Loved a Bird』には、特に重要な任務を帯びた“影武者の「that」”が登場します!
まず、「that」が姿を消しても、意味が通じることに注目!
The mountain loved a bird
その山は、ある鳥を愛した。
このように文として意味をなしています。
しかし、タイトルっぽく「ある鳥を愛した山」というふうに、「山」をメインに据えたいので、カッコを使って書いてみます。
The mountain (The mountain loved a bird)
ザ・山!(その山は、ある鳥を愛していたんです)
英語でカッコ(括弧)をつけるのは、カッコが悪いので、英語の世界の「影武者」が、カッコの役割を果たします。
The mountain (the mountain loved a bird)
↓
The mountain that loved a bird
影武者「that」は、前の「The mountain」をメインにたてる一方、後ろに従う文に対して「The mountain」の身代わりをつとめます。
実は、何モノの身代わりになるかで、任務を遂行する影武者の種類があらかじめ決まっています。
人の身代わり ⇒ 影武者「who」
物の身代わり ⇒ 影武者「which」
一方、影武者「that」は両方の身代わりを果たします。
人と物の身代わり ⇒ 影武者「that」
この絵本では、ふつう「物」としてみなされる「山」が「人」のように鳥に話しかけたり好きになったりしちゃいます。
だから、
The Mountain Who Loved a Bird
The Mountain Which Loved a Bird
の2つをミックスして、
The Mountain That Loved a Bird
となりました。
- まとめ:
人か物の後ろに、影武者「that」「who」「which」が見えたら、そこから後ろが、カッコ付きのサブ情報だと思って解釈しよう!
The Mountain (That Loved a Bird)
特定の山の絵本か、これは!
(その山が、ある鳥を好きになるって物語だな!)
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