執筆:加藤由佳 公開:2016/10/03 コメント(4件) |
邦題
真面目が肝心
ふりがな
まじめがかんじん
英題
The Importance of Being Earnest
発音
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意味
The | Importance | of | Being | Earnest |
↓ | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ |
特定の | 重要性 | ~の | ~であること | 真面目な |
⇒ 真面目であることの重要性
⇒ 真面目が肝心
⇒ 詳しい英語解説は後半のコラムへ
作品
- 1895年/イギリス/本/文学、戯曲、喜劇
- 著者:オスカー・ワイルド(Oscar Wilde)
- 翻訳者:厨川圭子(1953年)
- 上記作品の映画化(邦題:『アーネスト式プロポーズ』)
- 2002年/イギリス、アメリカ/映画/ロマンス、コメディ、ヒューマン
- 監督・脚本:オリバー・パーカー(Oliver Parker)
- 原作:オスカー・ワイルド
- 出演:コリン・ファース(Colin Firth)、ルパート・エヴェレット(Rupert Everett)、リース・ウィザースプーン(Reese Witherspoon)、ジュディ・デンチ(Judi Dench)、トム・ウィルキンソン(Tom Wilkinson)
- 上記小説の舞台化(邦題:『Ernest in Love~アーネスト・イン・ラブ~』)
★映画『真面目が肝心』の予告編動画(YouTube)
26秒目、1分55秒目等で『The Importance of Being Earnest』が発音されます。
★舞台『真面目が肝心』のレビュー動画(YouTube)
26秒目等で『The Importance of Being Earnest』が発音されます。
コラム
- アイルランドの文豪オスカー・ワイルドの喜劇『真面目が肝心』は、こんぐらがった設定がくるくると絡み合い、最後にはしっかりハッピーエンドになるのが爽快! 高校時代の通学電車内で初めて読みましたが(劇を見たのではなく)、メインとして掲載されていたエロティックな『サロメ』よりもずっと楽しんだ記憶があります(まあ、高校生だもの)。
- さて、『真面目が肝心』を最大限楽しむためのキーワードが、今回のタイトル英語兼英題の『The Importance of Being Earnest』、そして「Ernest(アーネスト)」という人名です。
なぜなら、「真面目な」、または「真面目さ」を表わす英単語「earnest」と人名の「Ernest」の発音は同じだから! 劇中には「earnest」という言葉がよく発音されますが、同時に登場人物である「Ernest」も頻繁に登場します。発音が似ているのだから、人名「アーネスト」には「真面目な人」という意味合いがあるのかと思ったらやっぱりあり、「信頼できる人になるように」という想いをこめて名づけられることはよくあるようです。
しかし、劇中の「アーネスト」は実際には真面目どころか不真面目な人間で、さらに架空の人間がアーネストになりきっているだけだったりと、なかなか混乱させられます。しかも、ジャックとその親友アルジャーノンがそれぞれ別の思惑でアーネストになりきると、物語はさらに複雑さを極めていきます。
最後にはすっきりと収まるのですが、結末を知るまではすべてがからくりのようで、このタイトル英語を執筆している加藤も困惑するほど。しかし、「the importance of being earnest(真面目が肝心)」をヒントに見つづければ、あるいは読みつづければ、謎は必ず解けます。
- と、ここまで解説したところでお開きにしようとも思ったのですが、「earnest」と人名の「Ernest」の発音が同じ、だけではどうにもさびしいですので、タイトル英語『The Importance of Being Earnest』のもう少しの学習ポイント、
the importance of ~ = ~の重要さ
もピックアップします。「~」部分には名詞(事物を表す単語)が入り、
the importance of health = 健康の大切さ
といったように使われますが、普通の名詞以外に動名詞(動作を表す単語である動詞を~ing形にし、名詞風にすること)を入れることもできます。
たとえば、
The children learned the importance of studying every day.
その子供たちは毎日勉強することの大切さを学んだ。
など。
タイトル英語『The Importance of Being Earnest』の「Being」も動名詞です♪
タイトル仙人:ひょっとして「はじめが肝心」という慣用表現をもじった邦題?! そうやとしたら、原題のダジャレ(「Earnest」と主人公名「Ernest」を掛ける言葉遊び)を反映した邦題として粋な和訳やんねぇ。
ちなみに、改名してまで英題のダジャレを再現しているのは、フランス語(→コンスタント)、ハンガリー語(→シラールド)、チェコ語(→フィリップ)など。それぞれ「真面目な、しっかりした」という意味を持つ名前に変更されているらしいで!
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