執筆:加藤由佳 公開:2016/09/11 コメント(1件) |
邦題
オール・アバウト・ザット・ベース~わたしのぽちゃティブ宣言!
ふりがな
おーるあばうとざっとべーす わたしのぽちゃてぃぶせんげん
英題
All About That Bass
発音
オーらバう(とぅ)£ェアっ(とぅ)ベいす
Update Required
To play the media you will need to either update your browser to a recent version or update your Flash plugin.
| ||
英語例文へ 視聴ヘルプ 発音ヘルプ |
意味
All | About | That | Bass |
↓ | ↓ | ↓ | ↓ |
すべて | ~について | あの、その | 低音(ここではおしりのこと) |
⇒ すべてそのおしりについて
⇒ おしりがすべて
⇒ 何よりもおしりに誇りを持っている
⇒ 詳しい英語解説は後半のコラムへ
作品
- 2014年/アメリカ/音楽/バブルガムポップ、ドゥーワップ、R&B、メタファー
- 作詞・作曲:メーガン・トレイナー(Megan Trainor)、ケビン・カディッシュ(Kevin Kadish)
- 歌:メーガン・トレイナー(Megan Trainor)
- メーガン・トレイナーの1stシングル曲(その後、1st EP&1stアルバム『タイトル(Title)』からの1stシングル曲としてもリリース)
- 全米チャート第1位、全英チャート第1位!
スポンサーリンク
コラム
- 『All About That Bass』は、メーガン・トレイナーのデビューシングルにして全米・全英で1位を獲得したという力作。キュートでポップなメロディが癖になりますが、タイトル英語としても大変おもしろいのです。
まずおもしろいのは、英題の「bass」のところ。「bass」は音楽好きな人ならピンとくるかもしれません。音楽における「低音」を意味する言葉です。日本語では「ベース」とカタカナ読みされることがありますが、正確な発音は「ベイス」ですので要注意。とはいえ、明日から「ベースギター」を「ベイスギター」と言ったり書いたりするのには少々勇気がいりますね^^;
- ところで、この「bass」、『All About That Bass』では「おしり」という意味づけをされています。おしりは人間の体の低い位置にある部位ですので、それと「bass(低音)」とをかけているのです。これは、歌詞中に登場するもう一つの音楽用語「treble(高音)」と比べてみると分かりやすいかもしれません。ということで、歌詞を引用してみますね。
♪歌詞引用
Because you know I'm all about that bass
'Bout the bass, no treble
ご存じの通り、私はこのおしりがすべてなの
おしりがすべて、胸じゃなくてね(加藤による試訳)
そう、歌詞の中では音楽用語の「treble」にも体の一部としての意味づけがされています。「高音」や「ソプラノ」を指す「treble」は、「bass(低音)」と比べると高い音です。そして「bass」を「おしり」とするのなら、「treble」はおしりよりも高い位置にあるふくらみである「胸」に落ち着くことになります。結果、「私のボディで自慢なのはこの大きなおしりよ、胸じゃなくてね」というわけです。「that bass」の「that」が、「あの、その」というよりは、その語の言葉の魅力を強調するために使われている点も興味深いです。
- 意味としては、邦題が『オール・アバウト・ザット・ベース~わたしのぽちゃティブ宣言!』ですので、「私はぽっちゃりで胸よりもおしりのほうが目立つけれど、それでいいのよ!」というのが一番正確かもしれません。「男性が女性の体を評価するときに見るのはほとんどが胸(実際のところは知りませんが)だけれど、私はこのボリュームたっぷりなおしりを見てほしいの」ともとれます。
まあ、結局のところはメーガン・トレイナーによる造語なのですが、「bass」と「treble」、そして「おしり」と「胸」の対比が見事なのでほれぼれします^^
ただ、造語ですので日常生活での使用頻度はそんなに高くなさそう。一方、『All About That Bass』の「all about that」の部分ならいろいろなシーンで使えます。
英題や歌詞では「私は~がすべてなの」というニュアンスで用いられていますが、作詞者であるメーガン・トレイナー自身が何かをとても気に入っていることを表現するとき、「I'm all about that」という表現を使っているそうです。「that」の後にはものの名前、人名、地名など好きなように言葉を加えてOKです。
I'm all about that Megan Trainor!
メーガン・トレイナーって大好き!
など。
ところで、前回のメルマガでとり上げた『Bootylicious(ブーティリシャス)』もおしりの歌です。2回連続でおしり特集ですが、加藤がどうかしてしまったわけではないのでご安心を。
- 【まぐまぐ殿堂入り無料メルマガ】では、上記のようなタイトル英語ネタを配信しています(週1回ペース)。お気軽にご登録ください♪