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日刊タイトル英語 第723号 若死にするのは善人だけ

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  こんにちは! タイトル英語イストの福光でっす!

  ながらく翻訳の仕事がたてこんでいて、浦島状態。

  “若死に”したのではと心配を掛けてすみません。

  いま頭の中では、もう37才、まだ37才、もう37才…

  と、花占いの如く年齢の老若を気にしていますが、


      そもそも“善人”とちゃうやん…


  と、邦題をもじりそこねて、もじもじしています。

  でも今日も、文字・文字に満ちあふれたメルマガ。


  では、タイトル英語『若死にするのは善人だけ』!


          本編スタート!



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥*
日刊タイトル英語        2008/09/26(金)第723号
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥*
  オンリー・ザ・善い・ダイ・若い…って英文法はOK?
………………………………………………………………………


【邦題】若死にするのは善人だけ



【英題】Only the Good Die Young



【発音】
     ▼     ▼ ▼ ▼
    オゥんりー£グっダいヨん(ぐ)

    (▼を強く、平仮名は適当に読む)
    (「£」は、舌が上の歯の裏1mm上空で、「ず」と「どぅ」の間)

  ★ 福光の発音+ヒラメキ例文を、音声でどうぞ!
     └→ https://title-eigo.com/Database/OnlyTheGoodDieYoung#Hatsuon

  ★ ポッドキャスト版(音声ブログ)は、こちら!
     └→ http://www.voiceblog.jp/title-eigo/



【意味】

    [Only] [the]   [Good] [Die] [Young]
     ↓   ↓    ↓   ↓  ↓
     ~だけ ~な人々 善良な 死ぬ 若い
     │   │    │   │  │
     │   └┬―――┘   │  │
     │    ↓       │  │
     │    善良な人々   │  │
     │    │       │  │
     └┬―――┘       └┬―┘
      ↓            ↓
      善良な人々だけが   若い状態で死ぬ
      │            │
      └┬―――――――――――┘
       ↓

  ⇒ 善人だけが若くして死ぬ

  ⇒ 善人は若死にするものだ



【作品】

    1977年/アメリカ/音楽/ロック、ポップス、シンガーソングライター 
    作詞・作曲・歌・演奏:ビリー・ジョエル(Billy Joel)
    アルバム『ストレンジャー(The Stranger)』からの4thシングル曲
    全米チャート最高第24位!

  ★ 歌詞を3Dアニメで再現したビデオ(YouTube)を見てみる?
     └→ https://title-eigo.com/Database/OnlyTheGoodDieYoung#WatchIt


                ↑


    (英語の歌詞は、こうしてくれると理解しやすいですね♪)



【コラム】

 《1》「ザ・善い」=「善良な人々」⇒「善人」


    「the + 状態・性質をあらわす単語」で、

    その状態・性質をもつ人の集合を指します。

    つまり、「the good」=「good people」。



 《2》「ダイ・若い」=「若くして死ぬ」⇒「若死にする」


    「die + 状態・性質をあらわす単語」で、

    「その状態・性質のまま死ぬ」という意味。


    ほかに、「die happy」=「幸福のうちに死ぬ」などあり。


    ただし、『ダイ・ハード(Die Hard)』は、違うパターン。

    「そう簡単に死なない、しぶとい(奴)」という意味です。



 《3》「only ○ ☆」=「○だけが☆する」⇒「☆するのは○だけ」


    「善人だけが若死にする」と訳すより、

    「若死にするのは善人だけ」のほうが、

    それらしい翻訳になりますよ、という、

    翻訳上のヒントをあたえてくれる邦題。



  ⇒ それにしても、すごい邦題ですねぇ~。


    今週の全米ヒットチャート第24位は?!

    (効果音:ダダダダダダダ~!)

    ビリー・ジョエル! 『若死にするのは善人だけ』~!


    って、DJも、さぞ言いづらかったに違いありません!^^;


    でも、直訳だから仕方ないといえば仕方ないんですが、

    現在なら『オンリー・ザ・グッド・ダイ・ヤング』と、

    カタカナ訳の邦題になるところでしょうか。



  ⇒ 当時の全米ラジオ局でも、話題にのぼったそうですよ。

    それまでに、

    『ニューヨークの想い

        ↓

    『素顔のままで

        ↓

    『ムーヴィン・アウト


    と、ヒットを続けたあとに、この強烈なタイトル英語!


    しかも、その内容は、厳格に育てられ、恋におくてな、

    カトリック教徒の女の子ヴァージニア(Virginia)を、

    ちょい悪ガキな主人公(=ビリー)がそそのかそうと、

    あの手(詞)この手(詞)で、語りかける歌なのです。


    ♪歌詞引用

     They say there's a heaven for those who will wait
     Some say it's better, but I say it ain't
     I'd rather laugh with the sinners than cry with the saints
     Sinners are much more fun....
     You know that only the good die young

     待っとったら 誰でも天国に召されるって?
     喜ぶやつらもおるけど 僕はええ迷惑やで!
     聖人と共に嘆くより 罪人と一緒に笑たる!
     罪人のやつらの方が おもろいもんなぁ…
     あのな 若死にするんは善人だけやねんで! (飛訳:福光潤)


    カトリック系の局を中心に、放送禁止扱いになり、

    あるライブ会場では、この曲を演奏したらコロス!

    とまで脅迫されたけど、お返しに2回歌ったとか。

    ボクシングにハマってた時期のビリーらしいッス!


    YouTube では、若死にした有名人を並べて、

    この曲を流している動画が散見されますが、

    そんな感慨にふける歌詞じゃないんですね!


    「Virginia Callahan」という実在人物に、

    ビリー自身が惚れた経験に基づいています。

    教会の奥から、彼女を必死に連れだそうと、

    考えだした決め台詞が、このタイトル英語。


    それだけなのに、世間は騒ぎたててくれて、

    おかげでええ宣伝になるわ、ヒットするわ、


        センキュゥ♪(o ̄∇ ̄)/


    と、カトリック教会に手紙を出したそうな。


    もちろん英語で。もちろん顔文字は抜きで。



【ひとこと】

    初めての読破ペーパーバックは、

    ビリー・ジョエルの伝記でした。

    児童文学の原書などににくらべ、

    何倍も読みやすいと感じました。

    わかりやすい文法と日常の語彙。

    今なら英語版ウィキペディアで、

    気になる人の生い立ちを読めば、

    英文読解力がつくと思いますよ。


    ★Billy Joel (from Wikipedia)

     → http://en.wikipedia.org/wiki/Billy_Joel


    本日のタイトル英語は、専用ページで詳しく復習できます♪



        東京から姫路にもどって気づいたこと。

               それは、

             自信がないこと…

              じゃなくて、

             地震がないこと!



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