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日刊タイトル英語 第986号 マーズ・アタック!

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日刊タイトル英語  2021/03/28 第986号
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  原題の最後に「ス」が必要っス!
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【邦題】

マーズ・アタック!



【英題】

Mars Attacks!



【発音】

発音+例文を、音声でどうぞ!
https://title-eigo.com/Database/MarsAttacks#Hatsuon



【意味】

火星が攻撃する!

火星、襲来ス!
(火星から火星人が攻めてきた!)



【作品】

1996年/アメリカ/映画/SF、コメディ
製作・監督:ティム・バートン(Tim Burton)
音楽:ダニー・エルフマン(Danny Elfman)
出演:ジャック・ニコルソン(Jack Nicholson)
 グレン・クローズ(Glenn Close)
 アネット・ベニング(Annette Bening)
 ピアース・ブロスナン(Pierce Brosnan)
 ダニー・デヴィート(Danny DeVito)
 マーティン・ショート(Martin Short)
 サラ・ジェシカ・パーカー(Sarah Jessica Parker)
 マイケル・J・フォックス(Michael J. Fox)
 トム・ジョーンズ(Tom Jones)
 ナタリー・ポートマン(Natalie Portman)
 ジャック・ブラック(Jack Black)


★ 予告編動画を見る?
https://title-eigo.com/Database/MarsAttacks#WatchIt
2分1秒目で英題が発音されます。



【コラム】

*奇才ティム・バートンが描く
B級お笑い地球侵略ムービー
『マーズ・アタック』の英題は
『Mars Attacks』です。

一見、単にカタカナ語に
しただけの邦題に見えます。

でも、原題の方が
アルファベット1文字分だけ
多くないですか?

そう、最後の「-s」です。

もし「attacks」が「攻撃」という意味の
名詞「attack」の複数形だったら、
「火星からの一連の攻撃」
という意味になるところです。

しかし、ネイティブ感覚からすると、
これは英字新聞の見出しのごとく

『火星、攻撃する』

と解釈する方がしっくりくるようです。

つまり、「攻撃する」という意味の
動詞「attack」に3単現(3人称単数現在形)
の「-s」が付いているのです。

映画予告編からも、名詞句ではなく
「S+V」の文として発音されていることが
聞き取れますよ(2分1秒目)。
https://title-eigo.com/Database/MarsAttacks#WatchIt



*英字新聞・英文記事の見出しといえば、
いくつか特殊なルールがあります。

その中でも1番目にくるのがコレ!

《過去のことでも現在形を使う》

現在形を使うことで、目の前で
起こっているかのように報道できます。


日本語の記事見出しも同様です。

たとえば、

「火星人が、お台場に現れました!」

という過去形よりも、

「火星人、お台場に現る!」

という現在形の方が臨場感たっぷりで、
見出しっぽくもなりますよね?


映画タイトル『マーズ・アタック』
を耳にすることがあれば、
英題の最後に3単現の「-s」が
あることを思い出すようにしてください。

この「-s」があるから現在形なんだな、
だから見出しっぽいんだな、と。

そして声に出して、英語の発音で

  『Mars Attacks』
(マーズ・アタック“ス”)

と読みます。

すると戦時中の新聞1面ヘッドライン

『火星人、襲来ス』

みたいな雰囲気が味わえます!



*さらに、アメリカの
オタクなネイティブ感覚からすると、
映画の元ネタである
トレーディングカード(Trading Card)
を思い出すようです。

野球カードの元祖である
チューインガムメーカーの
トップス(Topps)が、1962年に
『Mars Attacks』(ビックリマーク無し)
というネーミングのトレーディングカードを発売。

1962年といえば
アメリカがキューバ危機に
怯えた年でもあります。

大人たちが冷戦の恐怖を
身近に感じはじめる一方、
火星人との攻防を刺激的に描く
SFイラストカードを片手に
興奮しながらガムをクチャクチャ噛む
アメリカの少年たちが目に浮かびます。


その後、ジョージ・オーウェルが
近未来世界の恐怖を描いた
ディストピア小説『1984年』のタイトルと
同じ年に『Mars Attacks』の復刻版が
発売されたのは偶然ではないと思います。

1993年にはトレーディングカードゲーム
(Trading Card Game)の元祖
『マジック:ザ・ギャザリング
(Magic: The Gathering)』が人気を博し、
トレーディングカード需要が高まったので、
『Mars Attacks』も再リリースや
フランチャイズ化が相次ぎます。

 1994年『Mars Attacks Archives』
  ※Archive=アーカイヴ=保管資料

 1996年『Mars Attacks!』
  ※今回のタイトル英語の映画

 2012年『Mars Attacks Heritage』
  ※Heritage=ヘリティッジ=遺産

 2017年『Mars Attacks: The Revenge!』
  ※Revenge=リヴェンジ=逆襲


トレーディングカード『Mars Attacks』は
1950年代の宇宙人侵略テーマの
B級SF映画にインスパイアされたとのこと。

同様に、『原子怪獣現わる(The Beast from 
 20,000 Fathoms)』(1953年、アメリカ)や
『ゴジラ(Godzilla)』(1954年、日本)
からインスパイアされた
『Dinosaurs Attack!』
がToppsから1988年に発売。

この『Dinosaurs Attack!』も、
現在形の見出し風です。

こちらは、主語の
「Dinosaurs(恐竜たち)」が複数なので、
3単現の「-s」は付いていません。

映画タイトル『Mars Attacks!』とあわせて、
トレーディングカードタイトル
『Mars Attacks』+『Dinosaurs Attack!』
も覚えておいてくださいね!


…詳しくは専用ページをお読みください♪



【ひとこと】

『マーズ・アタック』といえば、日本の
長寿クイズ番組『パネルクイズ アタック25』
(朝日放送テレビ、毎週日曜PM1:25~)
を思い出します。

小学生の頃、児玉清さんの司会で
大人な雰囲気のする番組でしたが、
「パリ挑戦権獲得!」という
キーワードに惹かれ、よく見ていました。

出題されるクイズはハイレベルながらも、
オセロ形式のパネル攻略展開は
子供にも楽しめますからね。

調べてみると1975年4月6日に放送開始だそうで、
来週の2021年4月4日は45年間を振り返る
『思い出エピソード大会』が放送予定!

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『翻訳トリビアクイズ~アタック!21問』

も『アタック25』が元ネタです!(^^)/

(福光潤)



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