ホーム 無料メルマガ 日刊タイトル英語 第965号 ミリオンダラー・ベイビー

日刊タイトル英語 第965号 ミリオンダラー・ベイビー

まぐまぐ殿堂入りメールマガジン『日刊タイトル英語』

無料メルマガ『日刊タイトル英語』バックナンバー

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
日刊タイトル英語  2020/05/31 第965号
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  このベイビーと100万ドルの関係は?
…………………………………………………


【邦題】

ミリオンダラー・ベイビー



【英題】

Million Dollar Baby



【発音】

発音+例文を、音声でどうぞ!
https://title-eigo.com/Database/MillionDollarBaby#Hatsuon



【意味】

(ボクシングで)100万ドルを稼ぐベイビー

100万ドルもの価値があるベイビー

超★魅力的なベイビー



【作品】

2004年/アメリカ/映画/
 スポーツ、ヒューマン、ロマンス、尊厳死
製作・監督・音楽:
 クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド、
 ヒラリー・スワンク、
 モーガン・フリーマン
第77回アカデミー賞4部門受賞!

★ 予告編動画を見る?
https://title-eigo.com/Database/MillionDollarBaby#WatchIt



【コラム】

*まず、「baby」から。

もともと「赤ちゃん」=「ベビー」です。

そこから、未熟な人や、
子供じみた人、いくじなしも「baby」。

さらに、男性が、見知らぬ女性に
「ベイビー」と呼びかけると、
「ちょっと、そこのかわいこちゃん」
(死語)という意味。

一方、男性が、付き合っている女性を
「ベイビー」と呼ぶと、
「honey」や「sweetheart」と同じで、
「おい、お前」です(笑)。

愛する人に呼びかける日本語って、
もっとマシな言葉はないんでしょうか?


タイトルの「baby」は、
主人公マギー(ヒラリー・スワンク)
のことで、上に挙げた意味が、
全部あてはまるような印象を持ちました。
映画をご覧になった方、いかがでしたか?



*元ボクサーのフランキー(クリント・
イーストウッド)が経営するジムに、
不遇な生い立ちのマギーが訪れ、
フランキーに弟子入り交渉中。

――――――――――
♪台詞引用
 (フランキーがマギーに対して)

 I don't train girls.

 女子のトレーニングはやっとらん
 (引き受けない、お断りだ)
         (飛訳:福光潤)
――――――――――

それでも、自信のあるマギーは、
勝手に毎日ジムに通い続けて、
素質と根性を見せ、ついに、
フランキーに「うん」と言わせる。

――――――――――
♪台詞引用(DVD再生時間:0:34:41~)
 (フランキーがマギーに対して)

I teach you all you need to know and 
you go off and make a million dollars.

必要なことは、ぜんぶ教えてやろう
あとは自分で、好きに100万ドル稼げ
          (飛訳:福光潤)
――――――――――

フランキーの親友スクラップ(モーガン・
フリーマン)も目をかけてくれ、
メキメキ腕を上げたマギーは、
連戦連勝、向かうところ敵なし!
ホントに100万ドルを稼ぐボクサーとして、
成功しますが……。



*映画中に「million dollar」が
出てくるのは、上記台詞だけ。

「a million dollars」で、
「100万ドル(約1億円)」です。

「two million dollars」は、
「200万ドル」。

あれ?

「a million dollars」って、
「a」で始まるのに「-s」で終わるの?

┌―――――――――――――――――┐
│┌―――――――――┐      │
││ [a] [million] │ [dollars] │
││  ↓   ↓   │      │
││  壱  百万   │      │
││         │      │
│└―壱百万=100万 ―┘      │
│                 │
└―100万個のドル($1,000,000)――┘

「a」がかかるのは
「million」の方だったんですね!



*と、解決して落ち着いたのも、つかの間。

あれ?

『Million Dollar Baby』の
「Dollar」には、「-s」が付いていない…。

Why?

このタイトルが示す、
核となる単語は「baby」。
どんな「baby」なのかを
説明するために補足されたのが、
「million-dollar」=「100万円の
(価値のある)」というフレーズです
(「a」は省略されます)。

そんなときは、
ドルがイッパイアルヨ
という意味の「-s」でなく、むしろ、
ベイビーがヒトリダケヨ
という意味の「a」を付けます。

――――――――――
a million-dollar baby
    ||
100万ドル稼ぐ、1人のベイビー

(タイトルっぽくするために、
「a」もハイフンも省略されます)
――――――――――

学校英語の例文でよく見かける
「a 10-year-old boy(10歳の男の子)」
も、「boy」が核なので、
「10 years old」の「-s」が取れています。



*ちなみに、
「million-dollar question」といえば、
「肝心な、重要問題」
という表現になります。

――――――――――
That's the million-dollar question!

それ、めっちゃ重要な問題やで!
――――――――――

なので、『Million Dollar Baby』は、
「大切なベイビー」という意味も
含んでいるはずです。その証拠となる、
クライマックスの台詞がありますが、
ネタバレになっちゃいますので、
探してみてください!


…詳しくは専用ページをお読みください♪



【ひとこと】

Clint Eastwood turned 90 today!
Let's wish him a happy birthday!

本日5月31日で卒寿90歳を迎えられた
クリント・イーストウッド監督、
お誕生日おめでとうございます!
これからも末永く映画を作ってください!

(福光)



スポンサーリンク


無料メルマガ『日刊タイトル英語』登録

日刊タイトル英語まぐまぐ殿堂入り!

語学・資格>英語>初心者向け

★“タイトル英語”~ 映画・音楽・本などの英語タイトルと日本語タイトルをくらべて、手軽に楽しく英語学習! 現役翻訳者・福光潤英検1級TOEIC 955点)と加藤由佳のタイトル英語イスト師弟がトリビアをまじえて英語解説。発音も♪ 福光著書:『翻訳者はウソをつく!』(青春新書)/共著『今日から英語でTwitter つぶやき英語表現ハンドブック』(語研)

発行周期 毎週日曜夕方
マガジンID 0000138615
 |    

『日刊タイトル英語』紹介に戻る




  



↑ ページトップへ