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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 日刊タイトル英語 2020/01/19 第946号 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ やめて! コールドなコールは迷惑なの! ………………………………………………… 【邦題】 コールド・コール(未邦訳) 【英題】 Cold Call 【発音】 発音+例文を、音声でどうぞ!→ https://title-eigo.com/Database/ColdCall#Hatsuon
【意味】 突然の冷たい(よそよそしい+面白みのない)電話 迷惑電話(売り込み営業電話) 【作品】 2012年/アメリカ/音楽/プログレッシブ・メタル、 歌・演奏:OSI 作詞・作曲: ケヴィン・ムーア(Kevin Moore)、 ジム・マテオス(Jim Matheos) 4thアルバム『Fire Make Thunder』収録曲 ★ 楽曲動画を見る?→ https://title-eigo.com/Database/ColdCall#WatchIt
2分47秒目で英題が発音されます。 【コラム】 *元ドリーム・シアター(Dream Theater)の キーボーディストであるケヴィン・ムーアと フェイツ・ウォーニング(Fates Warning)の ギタリストであるジム・マテオスの 2人バンド「OSI」のアルバム 『ファイアー・メイク・サンダー (Fire Make Thunder)』からの一曲。 ドラムには ポーキュパイン・ツリー(Porcupine Tree) のドラマー、 ゲイヴィン・ハリス(Gavin Harris) が参加しています。 *「cold call」、直訳すると「冷たい電話」 ですが、英語圏では 「知らない人に突然電話をすること」 つまり「迷惑電話」を指します。 ♪歌詞引用 Cold call, cold call Enemy is gonna do the same Cold call, cold call Universe never heard of us 迷惑電話、迷惑電話 敵はいつも同じようにやるんだから 迷惑電話、迷惑電話 宇宙だって俺たちのこと 聞いたことないんだし (加藤による試訳) 「俺たち」が宇宙に迷惑電話を掛けるのか、 逆なのか判断に苦しむところですが・・・。 この歌詞だけでは「cold call」の使い方を 理解しづらいので、例文を用意しました。 例文: I'm bothered by cold calls these days. 最近迷惑電話がよく掛かってくるんだよね。 ほか、「cold call」は 「飛び込み営業」 「授業中に突然指されること」 を指すこともあります。 いずれにしても 「突然」 というのがポイントのようです。 *タイトル仙人: ┌―――― │ええとこ突いてきはりますなぁ。 │実際、『ジーニアス英和大辞典』にも │【(米) 準備のない, 即座の】 │というマイナーな定義が │12番目に書かれてまっせ。 │ │悩みどころは、 │「cold call=準備のない即座の電話」 │やから │「迷惑電話」という意味になったのか、 │それとも │「cold call=迷惑電話」 │という意味が先に存在していて │後から「cold」に「突然の」 │という意味が加わったのか。 │ │はたまた、営業電話が │オモロない(=cold)内容やから │「cold call」なのか、 │営業電話を受けた側は │冷たく応対するもんやから │「cold call」と │言われるようになったのか。 │ │こんなふうに慣用表現のルーツを │探ってるうちに、自分の英語イメージを │ふくらませることができて勉強になるなぁ。 │正しいルーツは分からんでもええやん。 │タイトル見て想像をめぐらす、 │それがタイトル英語学習! └―――― *「cold call」の学習ポイントは もう1つあります。 それは、発音です。 「cold」と「call」はカタカナにすると それぞれ「コールド」「コール」と 似ているようですが、実際には 「コウルド」「コール」です。 また、「cold」の「オ」と「call」の「オ」 は音声学的には両方とも中位後舌母音ですが 細かな違いがあり、 「cold」のほうは舌を緊張させるのに対し 「call」では弛緩させます。 さらに、英国発音だと「cold」を 「カウルド」と発音するため 〔「カ」の母音「ア」は中位中舌のəで、弱母音〕 という違いも……。 発音の世界は果てしなく奥深いですね。 *タイトル仙人: ┌―――― │英題『Cold Call』の │リフレインがグルグル。 │デスキャブの『Gold Rush』 │のリフレインみたいで │病みつきになるわ~。 │ │それにしても歌詞の方は │何回きいても難解やのう…。 │ │神通力で解読してみるで! │ │・・・・・・ │銃声の後に緊急ラジオ放送が入り、 │敵国or異星人と交戦状態に │入った旨を予期させる。 │ │一方、保険外交員の主人公は、今日も │いやな飛び込み営業を強いられている。 │ │勧誘電話! アポなし訪問! │ライバルだって同じことしてるんだから │仕方ない(Enemy is gonna do the same) │売り込み電話! 飛び込み営業! │宇宙の誰にもバレることはない │(Universe never heard of us) │腹をくくって、ガンガンいくしかない! │ │営業成績グラフの棒に色を塗れ │(Light those candles) │見込みなければ見切りをつけろ │(Cut off their heads │ if they don't know how) │今月の営業目標を復唱して │(Cite that stanza) │トップセールス表彰目指して突っ走れ │(Get it all in before │ the music stops) │・・・・・・ │ │というような一見お茶目なアナロジーで、 │米国が他国(宇宙)に対して身勝手な │《Cold Call戦略》戦略を推し進めている │ことを批判しているんとちゃうやろか? │ │ホンマの意味は作者のみぞ知る……。 │いろんな夢想にふけってしまう │歌詞とサウンド、まさに │元ドリーム・シアター《夢の劇場》! └――――…詳しくは専用ページをお読みください♪
【ひとこと】 まさかOSIでタイトル英語が書けるとは 思っていなかったので感激です。 緊急速報を思わせるニュース音声で 始まる緊迫感溢れるオープニングが 絶妙なニュアンスを醸し出していますね。 (加藤由佳)
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