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日刊タイトル英語 第881号 威風堂々

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 こんにちは、タイトル英語イストの加藤です♪

 今回のタイトル英語でピックアップしたのは、

 イギリス第二の国歌とも呼ばれる『威風堂々』!

 その威風堂々な原題の解釈に迫ります。



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日刊タイトル英語        2017/07/23(日)第881号
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥*
      名付け親はなんとシェイクスピア!?
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【邦題】威風堂々



【英題】Pomp and Circumstance



【発音】
        ▼     ▼
    (英国)ポんぷあんサゥーかむすたんす

    (▼を強く、平仮名は適当に読む)

  ★ 発音+例文を、音声でどうぞ!
     └→ https://title-eigo.com/Database/PompAndCircumstance#Hatsuon



【意味】

    [Pomp] [and] [Circumstance]
     ↓   ↓   ↓
     華麗  ~と  儀式;物々しさ

  ⇒ 堂々たる威儀

  ⇒ 威風堂々



【作品】

    1901年/イギリス/音楽/クラシック、オーケストラ、行進曲
    作曲者:エドワード・エルガー(Edward Elgar)、
        アンソニー・ペイン(Anthony Payne)

  ★ オーケストラ演奏動画を見る?
     └→ https://title-eigo.com/Database/PompAndCircumstance#WatchIt



【コラム】

  ⇒ イギリスを代表する音楽家、エドワード・エルガーによって

    作曲された『威風堂々』。

    イギリス第二の国歌として知られ、その一節の

    「ラーラララーラーラー♪」

    というメロディーは聞いたら一発で耳に残るほどのインパクト。


    日本のテレビCMでよく使われ、

    また小学校の音楽の授業にとり入れられることもあるので、

    耳なじみのある人も多いのではないでしょうか。


   ┌──────────────────────────┐
   │タイトル仙人:うちの電話の呼び出し音も、      │
   └──────┐この「ラーラララーラーラー♪」ですわ。│
          └───────────────────┘



  ⇒ そんな親しみやすい『威風堂々』ですが、

    英語の原題は『Pomp and Circumstance』と、まさしく威風堂々。

    「pomp」が「華麗」、

    「circumstance」が「儀式」や「物々しさ」

    を表していて、2つまとめると

    「堂々たる威儀」(『エクシード英和・和英辞典』三省堂)

    となります。


    また、「pomp and circumstance」はOxford現代英英辞典でも

    「formal and impressive ceremony(正式ですばらしい儀式)」

    として掲載されているので、「pomp」と「circumstance」と

    別々に読むのではなく、1つのフレーズとして読むのが正解です。


    というのは、「pomp and circumstance」という表現は、

    1901年にエルガーが『威風堂々』を作曲する前からあったから。

    実は、シェイクスピアの戯曲『オセロ(Othello)』の

    第3幕第3場に登場する

     ┌───────────────────────┐
     │ pride, pomp and circumstance of glorious war │
     │                       │
     │  栄光ある戦の誇り、華麗さ、そして立派さ  │
     └───────────────────────┘
                (加藤が頑張って訳しました)

    が起源なのです。

    イギリス第二の国歌に

    イギリスが世界に誇る劇作家の言葉を持ってくるとは、

    エルガーもニクいことをするなあと思います・・・。

    非常にイギリスらしいな、と。


   ┌──────────────────────────────┐
   │タイトル仙人:この有名な「ラーラララーラーラー♪」     │
   └──────┐の旋律部分は、本国イギリスでは特に      │
          │『希望と栄光の国(Land of Hope and Glory)』 │
          │っちゅうタイトルで演奏されるみたいやね。   │
          │『威風堂々(Pomp and Circumstance )』とともに│
          │「栄光(glory )」を称える輝かしいタイトル。 │
          │いやぁ、たしかに非常にイギリスらしいですわ! │
          └───────────────────────┘



  ⇒ ちなみに、「pomp」をそのまま読んだら「ポンプ」ですが、

    水などを押し出すのに使うあのポンプとは別物なので要注意。

    あのポンプは英語で「pump」とスペルします。

    オランダ語では「pomp」なので、

    英語ではなくオランダ語のほうが日本に流入し、

    「ポンプ」として定着しました。


    また、「circumstance」も

    「物々しさ」、「儀式」以外に、

    「事情」、「事実」、「環境」など

    さまざまな意味を持つ要注意な単語です。

    どちらかというと「事情」という意味で

    使われることのほうが多い様子です。



【ひとこと】

    ロンドンの街を迷子になりながらさまよっていて、

    ふと顔を上げたときに目の前にあったのがバッキンガム宮殿。

    『威風堂々』は聞きそびれましたが、良い思い出です(笑)

                               (加藤)


    本日のタイトル英語は、専用ページで詳しく復習できます♪



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★“タイトル英語”~ 映画・音楽・本などの英語タイトルと日本語タイトルをくらべて、手軽に楽しく英語学習! 現役翻訳者・福光潤英検1級TOEIC 955点)と加藤由佳のタイトル英語イスト師弟がトリビアをまじえて英語解説。発音も♪ 福光著書:『翻訳者はウソをつく!』(青春新書)/共著『今日から英語でTwitter つぶやき英語表現ハンドブック』(語研)

発行周期 毎週日曜夕方
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