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こんにちは、タイトル英語イストの加藤です♪ 今回のタイトル英語では、英語学習者にとっては ちょっぴりmisleadingなフランス小説をとり上げます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥* 日刊タイトル英語 2016/11/13(日)第870号 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥* 百合かスズランか ……………………………………………………………………… 【邦題】谷間の百合 【英題】The Lily of the Valley 【発音】 ▼ ▼ £ぁリりーおv£ぁヴェァりー (▼を強く、小文字・平仮名は適当に読む) (「£ぁ」は、舌が上の歯の裏1mm上空で、「ざ」と「だ」の間) (「v」は、上の前歯を下唇の内側に当てて、震わせながら「ヴ」) ★ 発音+例文を、音声でどうぞ!└→ https://title-eigo.com/Database/TheLilyOfTheValley#Hatsuon
★ ポッドキャスト版は、こちら! └→ http://www.voiceblog.jp/title-eigo/ 【意味】 [The] [Lily] [of] [the] [Valley] ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ある特定の 百合 ~の ある特定の 谷 ⇒ 谷の百合 ⇒ 谷に咲く百合 【作品】 1835年/フランス/本/文学、小説、フランス文学、 ロマン主義、写実主義、恋愛小説 著者:オノレ・ド・バルザック(Honore de Balzac) 原題:Le Lys dans la Vallee 翻訳:石井晴一(1973年)、宮崎嶺雄(1994年) ★ フランス語オーディオブック動画を見る?└→ https://title-eigo.com/Database/TheLilyOfTheValley#WatchIt
【コラム】 ⇒ 19世紀フランスの文豪オノレ・ド・バルザックの小説 『The Lily of the Valley(フランス語原題は 『Le Lys dans la Vallee』)の邦題は、 そのまま『谷間の百合』です。 なぜ百合がわざわざ谷間に咲いているのかというと、 バルザックが小説の舞台を田園地方に設定したためです。 また、この小説で「百合」として表現されているのは、 その田園地方に住む幸薄く、清廉潔白で気品ある 伯爵夫人の美しさだと言われています。 あるいは、主人公の青年フェリックスが彼女に寄せる 一途な想いを表わしたものだと分析されることもあります。 ⇒ これだけならとても単純なのですが、 この『The Lily of the Valley』、英語学習者を ドキッと不安にさせかねないものがあります。 というのは、英語の「lily of the valley」の訳は 「スズラン」として定着しているから。 そのため、英題だけ見ていると、 小説『谷間の百合』は『鈴蘭』として訳されるべきではないか、 などとショックを受けてしまいそうです^^; とはいえ、英語の「lily of the valley」を そのまま「lys dans la vallee」と訳してみても 「スズラン」という意味にはなりません。 スズランはフランス語だと「muguet」と呼ばれていますし、また 小説『谷間の百合』の表紙に百合の花が描かれることはあっても、 スズランが登場することはないようです。 とても複雑ですね^^; ⇒ ちなみに、スズランは日本語では鈴「蘭」、 英語では「lily(百合) of the valley」と、 ここでも言語間の対立が見られますが、 植物学的には「キジカクシ目キジカクシ科スズラン亜科スズラン属」 に分類されており、蘭とも百合とも関係はないようです。 また、スズランは5月ごろに咲く花であることから、 「may lily」と呼ばれることもあります。 【ひとこと】 スズランも百合も良い香りがしますね。 (加藤)本日のタイトル英語は、専用ページで詳しく復習できます♪
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