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日刊タイトル英語 第864号 ヒア・アット・ザ・メイフラワー

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 こんにちは、タイトル英語イストの加藤です♪

 今回紹介するタイトル英語はバリー・マニロウの

 アルバム『Here at the Mayflower』!

 場所を示す「at ~」に「here(ここ)」をプラスすると

 どんなニュアンスの変化があるのか、一緒に見ていきましょう。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥*
日刊タイトル英語        2016/09/18(日)第864号
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥*
     「当マンションにようこそ・・・!」
………………………………………………………………………


【邦題】ヒア・アット・ザ・メイフラワー



【英題】Here at the Mayflower



【発音】
    ▼     ▼  ▽
    ヒrあっ£ぁメいfラぅわr

    (▼を1番強く、▽を2番目に強く、小文字・平仮名は適当に読む)
    (「£ぁ」は、舌が上の歯の裏1mm上空で、「ざ」と「だ」の間)
    (「f」は、上の前歯を下唇の内側に当てて、「ふ」)
    (「r」は舌を巻く)

  ★ 発音+例文を、音声でどうぞ!
     └→ https://title-eigo.com/Database/HereAtTheMayflower#Hatsuon

  ★ ポッドキャスト版は、こちら!
     └→ http://www.voiceblog.jp/title-eigo/



【意味】

    [Here] [at]  [the]    [Mayflower]
     ↓   ↓   ↓      ↓
     ここ  ~で  ある特定の  メイフラワー(マンションの名前)

  ⇒ ここメイフラワーで

  ⇒ ここメイフラワーにて



【作品】

    2001年/アメリカ/音楽/ポップ、AOR、ジャズ
    バリー・マニロウ(Barry Manilow)の19thアルバム名
    歌:バリー・マニロウ
    プロデュース:バリー・マニロウ、
           デイビッド・ベンソン(David Benson)

  ★ レビュー動画を見る?
     └→ https://title-eigo.com/Database/HereAtTheMayflower#WatchIt
        ※43秒目、1分3秒目で英題が発音されます。



【コラム】

  ⇒ バリー・マニロウ(Barry Manilow)といえば、

    1970年代にラテン風の雰囲気あふれる

    『コパカバーナ(Copacabana)』をヒットさせた歌手。

    『コパカバーナ』のほかにも

    『涙色の微笑(Can't Smile Without You)』や

    『歌の贈りもの(I Write the Songs)』などのヒット曲があり、

    いずれもバリーならではの美声を楽しめます。


    当時は正統派美声と長身・細身のルックスで歌のお兄さん的な

    イメージもあったバリー・マニロウですが、今回ご紹介する

    『Here at the Mayflower』をリリース(2001年)したのは58歳のとき。

    まだまだ美しいけれど、少し枯れて哀愁のある歌声は、

    文化の秋にぴったりかもしれません。



  ⇒ さて、今回のタイトル英語『Here at the Mayflower』で

    注目したいのは、「here at ~」という表現です。

    単に「at the Mayflower」だけなら

    「メイフラワーで」というふうに場所を示します。

    これに「here」を付け足して「here at the Mayflower」とすることで、

    「ここメイフラワーで」のように場所の指定をさらに強調します。


    アルバム『Here at the Mayflower』の冒頭に収録されている

    『Elevator Operator: Do You Know Who's Livin' Next Door?』

    (「エレベーターオペレーター:隣に誰が住んでいるか知っているか?」

    という意味)にも、「here at ~」という表現が

    ちょくちょく登場しています。


    ♪歌詞引用
     ┌───────────────────────┐
     │So many windows, so many walls        │
     │Double lock-doors, down carpeted halls    │
     │Somebody's crying, somebody calls       │
     │Do you know who's livin' next door?      │
     │Here at the Mayflower             │
     │Here at the Mayflower             │
     │                       │
     │たくさんの窓に、たくさんの窓         │
     │二重錠のドアに、カーペットの敷かれたホール  │
     │誰かの泣く声が聞こえる、また誰かが電話する声も│
     │隣に誰が住んでいるか知っているだろうか?   │
     │ここ「メイフラワー」で            │
     │そう、ここ「メイフラワー」で         │
     └───────────────────────┘
                     (加藤による試訳)


    「私は~にいる」と表現する場合、

    その場所が比較的ピンポイントである場合は「I'm at ~」、

    一方で広範囲に及ぶ場合(国や市など)は「I'm in ~」と言います。

    それぞれ強調すると、

    「I'm here at ~」「I'm here in ~」となります。


    また、「right here at the Mayflower」と、

    「right」をプラスして「まさにここ『メイフラワー』で」と、

    強調を深めている部分もあります。


    このアルバムや歌詞には登場しないものの、

     ┌───────────────────────┐
     │Here at Title-Eigo, you can read many articles│
     │about interesting English titles.       │
     │                       │
     │ここ『タイトル英語』では、おもしろい英題   │
     │についてのたくさんの記事を読めます。     │
     └───────────────────────┘

    というように、ある場所に関するアナウンス表現として

    用いられることもあります。


    いつもの「at ~」に「here」を足すだけですが、

    こんなにもニュアンスが変化するのですね。



  ⇒ ところで、タイトル英語やアルバムに登場する「the Mayflower」は

    バリー・マニロウが考案した架空のマンション名なのですが、

    その由来はアメリカ植民のスターター的存在である

    ピルグリム・ファーザーズ(Pilgrim Fathers)たちが乗っていた船

    「the Mayflower(メイフラワー号)」にあるのではないかな、

    と思います。

    アングリカン(Anglicans、イギリス国教会派の人々)

    からの宗教的自由を求めてアメリカに渡った彼らは、

    アメリカ人にとってはまさに自由の象徴。

    その彼らが使用した船の名前を架空のマンションの名前として

    採用するとは、バリーのウィットにもなかなかひねりが感じられます。


    ちなみに、「mayflower」そのものは

    5月に咲く「イワナシ」というお花です。

    ピルグリム・ファーザーズが上陸した

    マサチューセッツ州の州花として愛されているそうです。


┌──────────────────────────────────┐
│タイトル仙人:ピルグリム・ファーザーズとは懐かしいのぉ…、     │
└────┐  ここはタイトル仙人(?百歳)の出番やな。       │
     │  タイトルや見出しに大文字始まりの英語は多いけど、   │
     │  地の文章でも大文字始まりなら、            │
     │  その単語は人名や地名のような特定名称やで。      │
     │  今回のタイトル英語では「Mayflower 」。        │
     │  人名(例:Barry )や地名(例:America )には     │
     │  「the 」は付けたらアカンけど、建物・施設名には    │
     │  「the 」が付きやすい(例:the Sheraton)。      │
     │  さらに元ネタの「the Mayflower (メイフラワー号)」  │
     │  のような船舶名にも「the 」が付く(例:the Titanic )。│
     │       そういえばボブ・ディランも         │
     │           メイフラワー号に同乗していたっけ…。│
     └─────────────────────────────┘


    ♪歌詞引用
     ┌───────────────┐
     │I was riding on the Mayflower │
     │               │
     │俺はメイフラワー号に乗っていた│
     └───────────────┘
     ~『ボブ・ディランの115番目の夢(Bob Dylan's 115th Dream)』



【ひとこと】

    「メイフラワー」というマンションでいろいろな人間ドラマが

    繰り広げられるという設定は、まるで小説のよう。

    ストーリーも歌も演奏もハイクオリティで満足♪

                               (加藤)


    本日のタイトル英語は、専用ページで詳しく復習できます♪



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語学・資格>英語>初心者向け

★“タイトル英語”~ 映画・音楽・本などの英語タイトルと日本語タイトルをくらべて、手軽に楽しく英語学習! 現役翻訳者・福光潤英検1級TOEIC 955点)と加藤由佳のタイトル英語イスト師弟がトリビアをまじえて英語解説。発音も♪ 福光著書:『翻訳者はウソをつく!』(青春新書)/共著『今日から英語でTwitter つぶやき英語表現ハンドブック』(語研)

発行周期 毎週日曜夕方
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