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日刊タイトル英語 第681号 ナイロビの蜂

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  「打者」
       「走者」
            「直球」
                 「飛球」
                      「死球」

これらの訳語は、ベースボール愛好家だった正岡子規によるもの。

自ら、ダジャレ雅号「野球(の・ボール)」を名乗っていたほど。

            しかし!

「baseball」が「野球」とはじめて訳されたのは、その後のこと。
    (続きを読む? ⇒ http://eigo.in/Hon



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥*
日刊タイトル英語        2008/03/21(金)第681号
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥*
        庭は、仕事場? 趣味の場?
………………………………………………………………………


【邦題】ナイロビの蜂



【英題】The Constant Gardener



【発音】
      ▼         ▼
    £ぁカんすとぅん(とぅ)ガーrどぅぬrー

    (▼を強く、小文字・平仮名は適当に読む)
    (「£ぁ」は、舌が上の歯の裏1mm上空で、「ざ」と「だ」の間)
    (「r」は舌を巻く)

  ★ 福光の発音+ヒラメキ例文を、音声でどうぞ!
     └→ https://title-eigo.com/Database/TheConstantGardener

  ★ ポッドキャスト版(音声ブログ)は、こちら!
     └→ http://www.voiceblog.jp/title-eigo/



【意味】

    [The]     [Constant]    [Gardener]
     ↓       ↓        ↓
     特定の     一定の、忠実な、 趣味で庭の
    (ジャスティン  きっちりとした  世話をする人
     を指している)

  ⇒ きっちりとした性格で、ガーデニングが好きな人



【作品】

    2001年/イギリス/本/小説、ミステリー
    著者:ジョン・ル・カレ(John le Carre)
    翻訳:加賀山卓朗

    2005年/イギリス/映画/
    ミステリー、サスペンス、ヒューマン、ロマンス、薬害、陰謀
    監督:フェルナンド・メイレレス(Fernando Meirelles)
    出演:レイフ・ファインズ(Ralph Fiennes)
       レイチェル・ワイズ(Rachel Weisz)
       ビル・ナイ(Bill Nighy)
    アカデミー賞4部門ノミネート、助演女優賞を受賞!
    ゴールデン・グローブ3部門ノミネート、助演女優賞を受賞!
    英国アカデミー賞10部門ノミネート、編集賞を受賞!



【コラム】

  ⇒ 「constant」は、日本語でも「コンスタント」と言いますが、

    条件が「一定の」とか、雨や騒音が「絶え間ない」いう意味。

    「constant visitor」なら「頻繁に訪ねてくる人」のことで、

    「持続する」「定期的な」といった感じです(イメージA)。


    また、「忠実な」「誠実な」「堅実な」という意味にもなり、

                        (イメージB)

    「constant friend」なら「友情に厚い友人」のことです。



  ⇒ この作品の主人公ジャスティンは、

    ケニア・ナイロビ駐在の外交官で、

    庭いじり(gardening)が大好き。


    イメージAの観点では、水遣りや肥料を欠かさず、

    「きっちりと庭の世話をする人」として描かれています。


    イメージBの観点では、公務員としての本分を尽くすべく、

    「きっちりと業務をこなしている人」という印象です。


    2つのイメージを結ぶ「きっちりとしている」という訳語は、

    読者のじぞうさんから教えていただきました!(Thanks, Jizou!)



  ⇒ さて、「gardener」は、簡単な単語だと思われがちですが、
           ^^
    次の2つの日本語の概念をあわせもちます。


    1)ガーデンが職場の方は、「庭師、植木屋さん」

    2)別の職業の方なら、「ガーデニング好き」


    このことは、他の「-er」や「-ist」にもあてはまります。

    学校では、こんな例文で習うと思います。


      Taro is a good skier.
               ^^
      太郎は、立派なスキー選手だ。(太郎=プロ)

      太郎は、スキーがうまい。  (太郎=アマ)


    どちらもよく使われるので、訳すときは文脈から判断し、

    英会話なら、プロアマを気にしないクセをつけましょう。


    上に書いたとおり、ジャスティンの本業は外交官なので、

    「gardener」は「ガーデニングが好きな人」となります。



  ⇒ 最後に、なんで『ナイロビの蜂』という名の邦題か?


    まずは、お読み/ご覧ください!(^^;


    ヒントは、映画公式サイト ⇒ (公開終了にともないURL削除)

    にもある「ニッポンでも感動のハチミッツ!」
                  ^^^^^^^^^^
    というダジャレコピーにあり!(笑)


    邦題を逆英訳してみると。。。

    『The Bees in Nairobi』

    となるでしょうか。

    1匹の「bee」でなく、

    複数匹(3匹)の「bees」です。


    メッセージ性の強いドラマなだけに、

    「constant」の多義性を備えた日本語がなく、

    カタカナにしても誤解を招くだけ。

    そこで、核心に迫ったシンボルに注目し、

    記憶に残りやすい邦題がつけられたのでしょう。


    原作小説の邦訳時点で、『ナイロビの蜂』となり、

    映画化の際にも、これを踏襲しています。



  ⇒ ちなみに、ケニアの首都ナイロビでは、

    英語とスワヒリ語が主に使われているとのこと。


    「ナイロビ(Nairobi)」の語源は、マサイ語の「冷たい水」。

    赤道近くのわりには標高が高いので、

    わりあい涼しいからみたいです。



【ひとこと】

    先日の『風と共に去りぬ』ビデオ解説は、

    (PC環境によりご覧になれなかった方、すみませんでした)

    ご感想をいただきましたが、好評だったようでホッとしました。


    特に、関西弁の訳を真似て練習してくださった motona さん、

    ありがとうございました!


    タイトル英語サイト以外にも、下記にアップしていますので、

    ご利用中のサービスなら、今後の動画追加にご期待ください♪


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