無料メルマガ『日刊タイトル英語』バックナンバー
こんにちは、タイトル英語イストの加藤です♪ 今回ご紹介するタイトル英語は、 『オンリー・ユー(Only You)』で有名な、プラターズ(The Platters) による『グレート・プリテンダー(The Great Pretender)』! ゆったりとした素敵なメロディーに潜む、ほろ苦い意味に迫ります。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥* 日刊タイトル英語 2017/11/05(日)第891号 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥* 見栄を張るのは辛いのです ……………………………………………………………………… 【邦題】グレート・プリテンダー 別名:ザ・グレート・プリテンダー 【英題】The Great Pretender 【発音】 ▼ ▼ £ぁぐRェい(とぅ)ぷrぃテんどぅr (▼を強く、小文字・平仮名は適当に読む) (「£ぁ」は、舌が上の歯の裏1mm上空で、「ざ」と「だ」の間) (「Rェ」は、舌を上あごに付けずに、「ゥレ」) (「rぃ」は、舌を上あごに付けずに、「ぅり」) (「r」は舌を巻く) ★ 発音+例文を、音声でどうぞ!└→ https://title-eigo.com/Database/TheGreatPretender#Hatsuon
【意味】 [The] [Great] [Pretender] ↓ ↓ ↓ 特定の 偉大な;大した ふりをする人(嘘つき) ⇒ 偉大なる嘘つき 【作品】 1956年/アメリカ/音楽/R&B、ドゥーワップ 作詞・作曲:バック・ラム(Buck Ram) 歌・演奏:プラターズ(The Platters) 全米チャート最高第1位、全英チャート最高第5位! ●上記曲のカバー(邦題『ザ・グレート・プリテンダー』) 1987年/イギリス/音楽/ポップ・ロック 歌:フレディ・マーキュリー(Freddie Mercury) 全英チャート最高第4位! ★ プラターズ版MV動画では13秒目等で、 フレディ・マーキュリー版MVでは19秒目等で英題が発音されます。└→ https://title-eigo.com/Database/TheGreatPretender#WatchIt
【コラム】 ⇒ 今回のタイトル英語 『The Great Pretender(グレート・プリテンダー)』は、 プラターズ(The Platters)によるゆったりとした ロマンチックなメロディーが魅力的な一曲。 しかし、メロディーのロマンチックさとは裏腹に、 その世界観はちょっぴり、いや、かなりビターです。 では、どれくらいビターなのか、 これから一緒にひも解いていきましょう! ⇒ まずは、「the great pretender」の「pretender」は、 動詞「pretend(~のふりをする)」の名詞形で、 代表的な意味は「~のふりをする人(a pretender to ~)」です。 ですが、そのほかにも「嘘つき」「詐称者」や 「不当な要求をする人」という意味もあります。 プラターズ版ではどんな意味で使われているのか、 歌詞をチェックしてみましょう♪ ♪歌詞引用(冒頭) ┌───────────────────────┐ │Oh yes, I'm a great pretender │ │Pretending I'm doing well │ │My need is such │ │I pretend too much │ │I'm lonely but no one can tell │ │ │ │ああ、僕はそう振舞っているだけさ │ │調子が良いふりをしているのさ │ │そうしなければやっていけないのだけれど、 │ │僕はカラ元気を張りすぎてしまうんだ │ │孤独にさいなまれているのに誰もそれに気づかない│ └───────────────────────┘ (加藤による試訳) これだけ見ると、「pretender」は 「~のふりをする人」で正解のようです (あらためて、「pretender」って日本語に訳すのが 難しい単語だと思い知らされました)。 が、これだとイメージがあまり明確ではないので、もう少し続けます。 ♪歌詞引用(第2連、フレディ・マーキュリー版) ┌───────────────────┐ │Oh yes, I'm a great pretender │ │Adrift in a world of my own │ │I play the game but to my real shame │ │You've left me to dream all alone │ │ │ │ああ、僕はそう振舞っているだけさ │ │自分の殻の中をフラフラさまよいながら │ │全力で戦ってはいるが、情けないことに、│ │君が去ってから、一人で夢見るだけの生活│ └───────────────────┘ (加藤による試訳) ここまで読むと、恋人に去られて本当は悲しくて仕方がないのに、 世間に対してはあえて強がっている人の姿が浮きあがってきます。 そう、「強いふりをする人」ということなのです。 愛する人を失って辛いけれど、何事もなかったかのように 演じなければならない……。 それは確かにとても辛そうです^^; そして、「すごい」または「とんでもない」「ひどい」といった ネガティブな意味もある「great」を「pretender」につけて 「great pretender」とすることにより、自分がいかに 「ひどく強がっている人」かということを強調しています。 本当に辛そうです(涙)。 できるだけ早く、この男性が破局の苦しみから解放されんことを! ⇒ ちなみに、「pretender」という単語には、 実は「王位を狙う者(=a pretender to the throne)」 という意味もあります。 たとえば、18世紀にイングランド・スコットランドの王位を主張した ジェームズ・フランシス・エドワード・ステュアート (James Francis Edward Stuart)は、 「The Old Pretender(老僭王)」と呼ばれていました。 ┌───────┐ │タイトル仙人:│ │ └────────────────────────┐ │ ジェームズのニックネーム「The Old Pretender 」には │ │「King(王)」が入っとらんのに、「老僭王」とは優しい日本語訳! │ │さらに王位主張を引き継いだ息子チャールズは「The Young Pretender │ │(若僭王)」! プラターズならぬプリテンダーズと呼ばれてしもたら │ │王位があるふりをした残念な親子やったんかぁ、 │ │と思われて可愛そうやん。。。 │ │ │ │ 1701年王位継承法のせいで、本来なら即位していたジェームズの前途│ │は閉ざされ、異母姉のアンが女王に即位(陰謀?)。ジェームズは必死│ │にイングランド+スコットランド王を自称したものの、アン女王が両国│ │を統一して「グレートブリテン王国(Kingdom of Great Britain)」の│ │女王に即位!(追撃?) │ │ │ │そこでジェームズが一言。 │ │「なんじゃこりゃあ! グレートブリテンだあ?!」 │ └────────────────────────────────┘ 【ひとこと】 『The Great Pretender(グレート・プリテンダー)』は、 同じメロディーでもプラターズ版とフレディ版とでは 全然違って聞こえるので不思議です。 フレディ版だと本気で王位を狙いに行くフレディの姿が 想像できるような(笑) また、フレディ版のMVではフレディの女装を拝むことができます。 (加藤)本日のタイトル英語は、専用ページで詳しく復習できます♪
スポンサーリンク
無料メルマガ『日刊タイトル英語』登録
日刊タイトル英語 |
語学・資格>英語>初心者向け | ||||
★“タイトル英語”~ 映画・音楽・本などの英語タイトルと日本語タイトルをくらべて、手軽に楽しく英語学習! 現役翻訳者・福光潤(英検1級&TOEIC 955点)と加藤由佳のタイトル英語イスト師弟がトリビアをまじえて英語解説。発音も♪ 福光著書:『翻訳者はウソをつく!』(青春新書)/共著『今日から英語でTwitter つぶやき英語表現ハンドブック』(語研) | |||||
毎週日曜夕方
|
0000138615
| ||||