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日刊タイトル英語 第872号 懐かしのラヴァ―・ボーイ

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 こんにちは、タイトル英語イストの加藤です♪

 今回ご紹介するタイトル英語は

 クイーンの『懐かしのラヴァ―・ボーイ』!

 「good old-fashioned」や類似表現のニュアンスの違いを探ります。



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日刊タイトル英語        2016/11/27(日)第872号
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       「昔風」とは褒め言葉なのか?
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【邦題】懐かしのラヴァ―・ボーイ



【英題】Good Old-Fashioned Lover Boy



【発音】
    ▼ ▽    ▼      ▼  ▽
    グっドうどぅFェアしょんどぅラvrボーい

    (▼を1番強く、▽を2番目に強く、小文字・平仮名は適当に読む)
    (「Fェ」は、上の前歯を下唇の内側に当てて、「フェ」)
    (「v」は、上の前歯を下唇の内側に当てて、震わせながら「ヴ」)
    (「r」は舌を巻く)

  ★ 発音+例文を、音声でどうぞ!
     └→ https://title-eigo.com/Database/GoodOldFashionedLoverBoy#Hatsuon

  ★ ポッドキャスト版は、こちら!
     └→ http://www.voiceblog.jp/title-eigo/



【意味】

    [Good] [Old-Fashioned] [Lover] [Boy]
     ↓   ↓        ↓    ↓
     良い  昔風の      恋人   男の子、男性

  ⇒ 古き良きラヴァー・ボーイ

  ⇒ 懐かしのラヴァ―・ボーイ



【作品】

    1977年/イギリス/音楽/ロック、グラムロック、ミュージックホール
    作詞・作曲:フレディ・マーキュリー(Freddie Mercury)
    歌・演奏:クイーン(Queen)
    アルバム『華麗なるレース(A Day at the Races)』からの4thシングル
    全英チャート最高位17位!

  ★ スタジオライヴ動画を見る?
     └→ https://title-eigo.com/Database/GoodOldFashionedLoverBoy#WatchIt
        ※38秒目等で英題が発音されます。



【コラム】

  ⇒ 『懐かしのラヴァー・ボーイ(Good Old-Fashioned Lover Boy)』は、

    『キラー・クイーン(Killer Queen)』と同様、

    フレディらしいお耽美ワールドの魅力が光る一曲。

    両方ともキラキラな世界観が独特ですが、

    共通しているのはフレディの懐古趣味です。

    バレエやクラシック、ミュージカルなど

    どちらかというと古風なものに魅力を感じていたフレディは、

    それを自身の初期の楽曲(あと、服装など。妖精さんみたいな

    ステージ衣装や全身タイツとかもたぶんその影響・・・)で

    よく体現していました。



  ⇒ 『懐かしのラヴァー・ボーイ(Good Old-Fashioned Lover Boy)』では、

    今回のタイトル英語の根幹でもある「good old-fashioned(古き良き)」

    という表現を使い、クラシック要素への愛をより強く押しだしています。


    ところで、「good」を除いた「old-fashioned」そのものにも

    「昔風の」という意味があります。そういえば、ドーナッツの

    「オールドファッション(Old-Fashioned Doughnut)」

    にはなじみがありますし、カクテルにも

    「オールドファッションド(Old-Fashioned)」

    ってありますよね。

     ※オールドファッションド(Old-Fashioned):
      ウィスキーベースのカクテル。
      ウィスキーに角砂糖とビターズを加え、
      トッピングとして果物を飾ったもの。


    「old-fashioned」そのままだとその通り「昔からの」という意味で、

    「古臭い」というニュアンスがつくこともありますが、

    それに「good」がプラスされて「good old-fashioned」になると

    今度は褒め言葉になります。

    「good old-fashioned vintage car(古き良きヴィンテージカー)」

    など。



  ⇒ ここで気になるのは、フレディの歌う

    「good old-fashioned lover boy(古き良きラヴァー・ボーイ)」

    とはどのような恋人なのでしょうか。

    歌詞をチェックしてみましょう。


    ♪歌詞引用
     ┌───────────────────┐
     │I can dim the lights         │
     │And sing you songs full of sad things │
     │We can do the tango just for two   │
     │I can serenade and gently play    │
     │On your heart strings         │
     │Be your Valentino just for you    │
     │                   │
     │薄明りをともして、          │
     │哀愁たっぷりの歌を歌ってあげるよ   │
     │2 人だけのタンゴを踊るのもいい    │
     │セレナーデを歌って、         │
     │君の心の琴線にやさしく触れよう    │
     │君だけのヴァレンティノにもなるさ   │
     └───────────────────┘
                       (加藤による試訳)

     ※ヴァレンティノ:
      サイレント映画時代にハリウッドで活躍した
      イタリア出身の俳優、ルドルフ・ヴァレンティノ
      (Rudolph Valentino)。妖艶な雰囲気が特徴的。


    「さすがフレディ」と唸りたくなる歌詞です。

    今時、というか1970年代当時でも、恋人にセレナーデを歌う人は

    そんなにいなかったのではないでしょうか・・・。

    フレディらしい「good old-fashioned(懐かしの)」な

    理想のデートと言えるでしょう。



  ⇒ ちなみに、「old」を用いた表現にもいろいろあります。

    たとえば、「old-school」なら「保守派の」、「伝統的な」

    という意味になります(「old school」は「母校」を表すほか、

    「the」をつけて「the old school」とすると「保守派」を意味する)。

    また、「out of fashion」なら「時代遅れの」と、

    なかなかネガティブなニュアンスです。


    「old」にいろいろな言葉を付け加えると、

    それだけニュアンスや意味も変わってくるところが

    面白いところですね☆



【ひとこと】

    ライブだとたまにフレディが歌詞を忘れ、

    「らっぱらっぱ」などと歌っているのがなんとなく印象的でした。

                               (加藤)


    本日のタイトル英語は、専用ページで詳しく復習できます♪



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★“タイトル英語”~ 映画・音楽・本などの英語タイトルと日本語タイトルをくらべて、手軽に楽しく英語学習! 現役翻訳者・福光潤英検1級TOEIC 955点)と加藤由佳のタイトル英語イスト師弟がトリビアをまじえて英語解説。発音も♪ 福光著書:『翻訳者はウソをつく!』(青春新書)/共著『今日から英語でTwitter つぶやき英語表現ハンドブック』(語研)

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