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こんにちは、タイトル英語イストの加藤です♪ 今回のタイトル英語はボブ・ディラン氏のノーベル文学賞受賞をたたえて、 『Like a Rolling Stone』をピックアップ! それにしても彼、受賞する気は本当にあるのでしょうか・・・? ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥* 日刊タイトル英語 2016/10/30(日)第869号 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥* 転がる石になりたい? なりたくない? ……………………………………………………………………… 【邦題】ライク・ア・ローリング・ストーン 【英題】Like a Rolling Stone 【発音】 ▼ ▼ ▼ ラいかRォうりん(ぐ)すトうん (▼を強く、小文字・平仮名は適当に読む) (「Rォ」は、舌を上あごに付けずに、「ゥロ」) ★ 発音+例文を、音声でどうぞ!└→ https://title-eigo.com/Database/LikeARollingStone#Hatsuon
★ ポッドキャスト版は、こちら! └→ http://www.voiceblog.jp/title-eigo/ 【意味】 [Like] [a] [Rolling] [Stone] ↓ ↓ ↓ ↓ ~のように 1つの 転がる 石 ⇒ 転がる石のように 【作品】 1965年/アメリカ/音楽/ロック、フォークロック、ことわざ 作詞・作曲:ボブ・ディラン(Bob Dylan) 歌・演奏:ボブ・ディラン アルバム『追憶のハイウェイ61(Highway 61 Revisited)』 からの1stシングル 全米チャート最高第1位、全英チャート最高第4位! ★ ライヴ動画を見る?└→ https://title-eigo.com/Database/LikeARollingStone#WatchIt
※1分52秒目等で英題が発音されます。 【コラム】 ⇒ 「rolling stone」という表現は、 ボブ・ディランのヒット曲のほかにも、 ・イギリスのバンド名、ザ・ローリング・ストーンズ (The Rolling Stones)、 ^^^^^^^^^^^^^^ ・ロック雑誌『ローリング・ストーン(Rolling Stone)』、 ^^^^^^^^^^^^^ ・マディ・ウォーターズ(Muddy Waters)の楽曲の 『ローリン・ストーン(Rollin' Stone)』、 ^^^^^^^^^^^^^ で見かけますよね。 しかし、今回はボブ・ディランが2016年度ノーベル文学賞受賞者に 決定したということで(本人が受け取るかは不明ですが^^:)、 彼の『ライク・ア・ローリング・ストーン(Like a Rolling Stone)』 ^^^^^^^^^^^^^ でタイトル英語を組んでいきたいと思います。 ⇒ さて、「like a rolling stone」の「like」は、 ^^^^ 「好きだ」という意味ではなく「~のように」ですね。 ^^^^^^^^^^ 今回のタイトル英語で味わい深いのは「rolling stone」 ^^^^^^^^^^^^^ という表現です。そのまま訳すると「転がる石」ですが、 ^^^^^^^^ 英語圏では 「職業や住む場所を転々と変える人」 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ と解釈されることがほとんど。 「何度も恋人を変える人は真の愛を得られない」 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ とされることもあります。 もともとは16世紀ごろのイギリスのことわざで、 「何度も仕事を変える人は財を成さない」という意味の ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 「A rolling stone has [gathers] no moss. ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ (転石苔を生さず、転石苔を生ぜず)」 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ に由来しているそうです。 ┌──────────────────────────────────┐ │タイトル仙人:その16世紀のことわざもさらに遡ればローマ時代にいきつく│ └──────┐そうやで。タイトル仙人(?千歳)が言うんやから信じてや。│ │紀元前1世紀に数々の名言を残した奴隷出身のアッシリア人│ │劇作家プブリウス・シルスさんが、こんなこと言うてまっせ│ │⇒「Saepius plantata arbor fructum profert exiguum │ │ (植物の場所を幾度も変えると実りが少なくなる)」!│ │ええこと言いはりますなぁ( ̄∧ ̄)フムフム。 │ │このローマ時代の言葉が時代と地域を越えて転がりつづけて│ │英語「A rolling stone has no moss.」に転じたとか。 │ │信じるか信じないかはあなた次第!w │ └───────────────────────────┘ なかなか歴史があるのですね。 ⇒ ところがおもしろいことに、 「A rolling stone has [gathers] no moss.」はアメリカ英語では ニュアンスがちょっと異なり、 「常に新しいものを求めて転地や転職を繰り返す人は精力的だ」 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ という意味になっています。 イギリス版(ローマ版も含め)と比べると若干ポジティブですよね。 祖国イギリスを去って新境地を求めたという、 開拓者精神を持つアメリカ人の性格と、 どちらかというと伝統と安定を重んじるイギリス人の性格の対比が よく表れている、と言えるのではないでしょうか。 ちなみに、ボブ・ディランの詞ではどのように 表現されているのかというと・・・ ♪歌詞引用 ┌───────────────────────┐ │How does it feel, how does it feel? │ │To be without home │ │Like a complete unknown, like a rolling stone │ │ │ │いったいどんな気分だい? │ │落ち着く場所がないというのは │ │誰にも知られない、転石のような有様は │ └───────────────────────┘ (加藤による試訳) 若干アメリカ版らしいニュアンスを残しつつ、 どこか得体の知れなさ・つかみどころのなさを醸し出す ボブ・ディラン版と、加藤は解釈したいところです。 彼自身が「like a rolling stone(転石のような)」人 のように思えます。 ⇒ ところで、 「A rolling stone has [gathers] no moss(転石苔を生さず)」 は歴史あることわざというだけあり、 日本の音楽文化にも少し入り込んできています。 演歌なら石川さゆりの『転石(作詞:阿久悠)』がありますし、 ポップ音楽ならAKB48の『転がる石になれ(作詞:秋元康)』 があります。 前者なら英国版、後者なら米国版の雰囲気があるなと思います。 それぞれで「転石(rolling stone)」のニュアンスが異なり、 解釈を楽しめるのが素敵ですね。 【ひとこと】 阿久悠氏、秋元康氏、そしてノーベル文学賞受賞のボブ・ディラン氏 という有名作詞家3人が登場するという、 ちょっと贅沢なコラムになりました。 (加藤)本日のタイトル英語は、専用ページで詳しく復習できます♪
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