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  こんにちは! タイトル英語イストの福光でっす♪


         お待たせしました!


  以前に配信したメルマガ本文をバージョンアップ!

  さらに、7分38秒のビデオ解説をアップしました!
   → https://title-eigo.com/Database/AnneOfGreenGables


  たった4単語に、こんなにムキにならなくても…(笑)



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥*
日刊タイトル英語        2008/10/17(金)第730号
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥*
  ♪アンアンアン とっても大好き 赤毛~のア~ン
………………………………………………………………………


【邦題】赤毛のアン



【英題】Anne of Green Gables



【発音】
     ▼     ▼   ▼
    ェアーのvぐRィーんゲいぼーず

    (▼を強く、小文字・平仮名は適当に読む)
    (「v」は、上の前歯を下唇の内側に当てて、震わせながら「ヴ」)
    (「Rィ」は、舌を上あごに付けずに、「ゥリ」)

  ★ 福光の発音+ヒラメキ例文を、音声でどうぞ!
     └→ https://title-eigo.com/Database/AnneOfGreenGables#Hatsuon

  ★ ポッドキャスト版(音声ブログ)は、こちら!
     └→ http://www.voiceblog.jp/title-eigo/



【意味】

    [Anne]   [of]  [Green] [Gables]
     ↓     ↓   ↓    ↓
     アン    ~の  緑の   切妻屋根
    (女性名)

  ⇒ 《グリーン・ゲーブルス(緑の切妻屋根)》に住む、アン(の物語)



【作品】

    1908年/カナダ/本/小説、児童文学
    著者:L・M・モンゴメリー(L. M. Montgomery)

    「L. M.」は、「Lucy Maud(ルーシー・モード)」の略で、
                           ▼
    姓の「Montgomery」の発音とアクセントは、「まんガむrぃ」。

    翻訳:村岡花子(1954年)/掛川恭子(1999年)


    1985年/カナダ、アメリカ、西ドイツ/TV映画/友情、ファミリー
    監督:ケヴィン・サリヴァン(Kevin Sullivan)
    原作:L・M・モンゴメリー
    出演:ミーガン・フォローズ(Megan Follows)
    エミー賞受賞!


  ★ ビデオ解説 by タイトル英語イスト福光潤
     └→ https://title-eigo.com/Database/AnneOfGreenGables

  ★ 実写映画+アニメドラマの石板シーンを見る?
     └→ https://title-eigo.com/Database/AnneOfGreenGables#WatchIt

  ★ 無料で、原書が全文読めます!(作者の顔写真もあり!)
    ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
  http://www.online-literature.com/lucy_montgomery/anne_green_gables/

  ★ 『赤毛のアン』クイズ25問~スタディガイド「SparkNotes.com」
    http://www.sparknotes.com/lit/anneofgreengables/quiz.html



【コラム】

  ⇒ 「gable」=「切妻屋根」で、

    下記のような形状の屋根です。

       ___
      /\  \
         ̄ ̄ ̄

    孤児アン・シャーリー(Anne Shirley)は、

    近所から「Green Gables」と呼ばれている、

    「緑の切妻屋根」が印象的なお家に住むことになります。



  ⇒ 「Gables」には、「-s」が入っています。

    切妻屋根は、ひとつじゃ足りなそうです。


    小説の舞台となるカナダのプリンスエドワード州のサイトで、

    アンの家、「Green Gables」の写真をチェックしてみましょう。

    → [[http://www.gov.pe.ca/photos/original/green_gables.jpg | アンの家、「Green Gables」の写真]]

    確かに、緑の屋根2セット分が、ドッキングしていますね。


    さらに、建築用語としては、「窓の上の装飾用切妻」や、

    「切妻壁」も指しますが、これらも上の写真中に見られます。

    緑の切妻が3種類あるので、「-s」付きなのかもしれません。



  ⇒ ここでは、印象的な場面のキーワード「slate(石板)」に注目!

    昔の生徒がノート代わりに使っていた、ミニ黒板みたいなもので、

    いわゆるスレート(粘板岩)を、筆記用具として、加工したもの。


    それでは、「slate」の場面を、引用しながら、見てみましょう!


    原文は著作権が消滅しているので、上記サイトから引用しますが、

    翻訳書の文章は著作権保護期間中のため、福光が適当に訳します。


    §引用 1/5

      Gilbert reached across the aisle, picked up the end of 
      Anne's long red braid, held it out at arm's length and 
      said in a piercing whisper:

      "Carrots!  Carrots!"


    授業中に、ギルバート(Gilbert)少年が、アンの赤毛を引っ張り、

    「にんじん(頭)! にんじん(頭)!」と、からかいます。


    しかも、「1本で~も、にんじん♪」という昔の歌とは違い、

    「-s」付きの「Carrots!」だから、「にんじん」がいっぱい!

    「にんじん特売! つかみ取り!」などと、言っているのか?


    会って間もないクラスメートに、こんな風にからかわれたら、

    すぐに反撃しないと、先々、いじめられる運命が待っています。


    §引用 2/5

      Then Anne looked at him with a vengeance!


    アンは、「キッ!」と見返しました(反撃モードに入った)。

    「vengeance」には「復讐、仕返し」という意味がありますが、

    「with a vengeance」は「激しく」ぐらいの意味でも使います。


    §引用 3/5

      She did more than look.  She sprang to her feet, her 
      bright fancies fallen into cureless ruin.  She flashed 
      one indignant glance at Gilbert from eyes whose angry 
      sparkle was swiftly quenched in equally angry tears.


    難しいので、翻訳を放棄(笑)。

    この段落は、最後の「angry tears」だけ分かれば、よしとしよう!


    §引用 4/5

      "You mean, hateful boy!" she exclaimed passionately.
      "How dare you!"


    「なんて、意地悪なの! 嫌いっ!」
            +
    「よくも、からかってくれたわね!」


    「You mean」=「~っていう意味?」じゃなくて、

    「mean」は「卑劣な、意地悪な」という意味です。


    「How dare you!」は、映画などで、よく聞くフレーズ。

    「How dare you speak to me like that!」のことです。

    (私に向かって、よくもそんな口の利き方をしてくれるわね!)


    §引用 5/5

      And then--thwack! 
      Anne had brought her slate down on Gilbert's head 
      and cracked it--slate not head--clear across.


    バキッ!

    アンは、ギルバートの頭に、石板を振り下ろして、

    バキッ! と、真っ二つに、かち割ってしまった!

    かち割ったと言っても、頭の方でなく、石板の方。
               │
               └→ 「--slate not head--」の部分



  ⇒ 「slate」と言えばアン! というほど、この場面が好きですが、

    ミーガン・フォローズ(Megan Follows)主演の映画にも、

    日本アニメの『世界名作劇場』にも、最初の方に登場するはず。

    レンタルで、復讐、いや復習してみてください。



  ⇒ それにしても、昔の邦題のセンスは素晴らしいです。

    邦題を『赤毛のアン』に決めたのは、村岡花子さんでしょうか?

    とにかく、言いやすい! 分かりやすい! 覚えやすい!

    の3拍子そろった、邦題ですね。


    と、以前にメルマガ配信した時点で書いたのですが、

    その後、村岡花子さんの娘さんによる命名だと判明!*^^*


    読者の“Jizou”さんからは、

    このような素晴らしいご指摘をいただきました。


   > 原題が「Anne of Green Gables」で「G~ G~」なのに対して、

   > 邦題が「あかげのあん」なので

   > これまた「あ~ あ~」なんですよね。 

   > こういうのも韻を踏んでいるって言うんでしょうか


    ホント、気づかなかったです!

    たしかに、出だしを同じ音でそろえる技法を、

    「頭韻を踏む(alliterate)」といいますよ。



  ⇒ 2008年放映の NHKテレビ語学講座ネタです。

    著者のモンゴメリによれば、主人公たちは、

    聖書ゆかりの人物から命名されたそうです。


    「マリラ」は「マリア」の変形名。

    「アン」は、マリアの母「アンナ」の変形名。

    「マシュー」は「マタイ」のこと。



  ⇒ あと、おもしろいのは、

    原題が緑(Green)のイメージで、

    邦題が赤(赤毛)のイメージ。


    補色の関係で、コントラストがたまりません!

    つい、タバスコの赤と緑を連想してしまって、

    ヨダレたらたら…(笑)。


    んで、

    日本語で「赤毛のアンちゃん」と言えば、

    かわいらしいイメージを浮かべがちです。


    でも、聖書的には「赤毛」=「裏切り者」らしいので、

    アンは自分の赤毛を嫌い、呪ってさえいたようですよ。


    また、英語圏で「赤毛」といえば、

    「気性の激しい人」というステレオタイプがあることも、

    記憶にとめておいてくださいね。


    ここらへんのトリビアは、
    『翻訳者はウソをつく!』→ http://eigo.in/Hon

    87~89ページにも書いています!



【ひとこと】

    前号で、

   > 高丘神社1200年祭がありました!

   > 1200年前って、平安時代に入ったばかり!

    と書きましたが、1240年祭のマチガイでした!

    なんと、さかのぼること、奈良時代の発祥です!


    この高丘神社の鳥居を西に、そして、

    1346年築の姫路城を東にのぞみながら、

    原作出版100周年の『Anne of Green Gables』をパラパラ…。

    膨大な時間の海で、波乗りをしているような不思議な感覚…。


    ところで、原書が手ごわいと感じる方へ。

    ビデオ解説の最後にもご紹介したとおり、

    ペンギンリーダーズ(Penguin Readers)シリーズは、

    めちゃめちゃ読みやすいので、オススメ。

    『赤毛のアン』は下の表でレベル2です。


    ★ Penguin Readers ★ レベル早見表 ★
    ―――――――――――――――――――
         語彙数  TOEIC    英検
    ―――――――――――――――――――
    レベル0  200語  250点    4級
    レベル1  300語  250点    4級
    レベル2  600語  350点    3級
    レベル3 1200語  400点   準2級
    レベル4 1700語  500点    2級
    レベル5 2300語  600点 2~準1級
    レベル6 3000語  730点   準1級
    ―――――――――――――――――――


    “離乳食”的な洋書シリーズになりますが、

    されどペーパーバックには違いありません。

    英語のペーパーバックを10冊も読んだで~!

    と胸を張れる日もそう遠くはありませんよ。


    ジュンク堂書店さんでパラパラめくると、

    つい何冊も衝動買いしそうになります…^^;


    ★ペンギンリーダーズのラインナップ
       └→ http://eigo.in/pen


    本日のタイトル英語は、専用ページで詳しく復習できます♪



       (多く方々より、クイズの答えメールをいただき、

        とっても、とっても、ありがとうございます~!

        数日のうちに、全員にお返事を出しております。

        返事のない方は、毎日くる大量の迷惑メールに

        埋もれてしまっている可能性が“大”ですので、

        同じ文面で結構ですので、再送してくださいね)



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