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日刊タイトル英語 第716号 真珠の耳飾りの少女

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こんにちは、タイトル英語イスト福光潤です!

もう20年以上も、英語学習やってるんやなぁ、
などと、お盆中に、思索にふけっていました。

いっちょまえに、翻訳の仕事をしていますが、
それでも、まだ、英語学習者を続けています。
おそらく、死ぬまで、英語学習者を続けます。

  「なんで?」……「楽しいから」



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥*
日刊タイトル英語        2008/08/21(木)第716号
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥*
       かわいいピアスしてるやん!?
………………………………………………………………………


【邦題】真珠の耳飾りの少女



【英題】Girl with a Pearl Earring



【発音】
    ▼      ▼  ▼  ▽
    グrおうぃ£ぁプrおリおRィん(ぐ)

    (▼を1番強く、▽を2番目に強く、小文字・平仮名は適当に読む)
    (「r」は舌を巻く)
    (「£ぁ」は、舌が上の歯の裏1mm上空で、「ざ」と「だ」の間)
    (「Rィ」は、舌を上あごに付けずに、「ゥリ」)

  ★ 福光の発音+ヒラメキ例文を、音声でどうぞ!
     └→ https://title-eigo.com/Database/GirlWithAPearlEarring#Hatsuon

  ★ ポッドキャスト版(音声ブログ)は、こちら!
     └→ http://www.voiceblog.jp/title-eigo/



【意味】

    [Girl] [with]  [a]   [Pearl] [Earring]
     ↓   ↓    ↓    ↓    ↓
     少女  ~を身に 1個の  真珠の  耳飾り
          つけた

  ⇒ 真珠の耳飾りを身につけた少女



【作品】

    1665年頃/美術/絵画、肖像画、油彩画
    画家:ヨハネス・フェルメール(Johannes Vermeer)
    オランダ語題:『Het meisje met de parel』
    マウリッツハイス美術館(オランダ)収蔵

    1999年/アメリカ/
    本/小説、ロマンス、歴史、伝記風、美術、映画原作
    著者:トレイシー・シュヴァリエ(Tracy Chevalier)
    翻訳:木下哲夫

    2003年/アメリカ、イギリス、ルクセンブルグ/
    映画/ロマンス、歴史、伝記風、美術
    監督:ピーター・ウェーバー(Peter Webber)
    出演:スカーレット・ヨハンソン(Scarlett Johansson)
       コリン・ファース(Colin Firth)
       トム・ウィルキンソン(Tom Wilkinson)
       キリアン・マーフィ(Cillian Murphy)
    アカデミー賞3部門ノミネート!

  ★ 予告編ビデオを見る?
     └→ https://title-eigo.com/Database/GirlWithAPearlEarring#WatchIt



【コラム】

  ⇒ アクセサリー売場での会話:


      客「これ、イアリングですか?」

     店員「いえ、ピアスです」


    これは、日本語ならではのやりとり!

    「イアリング」≠「ピアス」ですね。


    同じ耳飾りでも、「イアリング」は“はさむ”タイプで、

    「ピアス」は“穴に通す”タイプという理解があります。



        でも、、、、、、

           しかし、、、、

               バ~ット!



    英語の「earrings」は、「耳飾り」全般を指すもので、

    日本語の「イアリング」も「ピアス」も含んでいます。

    どちらかといえば、「ピアス」の方が勝っているかも!

    (この映画でも、ピアスでした)


    「ピアス」は和製英語。英語「pierce」はモノでなく、

    「穴をあけ、突き刺して通す」という動作の単語です。


    特に区別したければ、こうなります。


    ・イアリング = clip-on earrings(クリップ方式)

             non-pierced earrings(非貫通式)


    ・ピアス   = pierced earrings(貫通式)


     ┌――――――――――――――┐
     │耳飾り           │
     │  ┌―――――┐┌―――┐│
     │  │イアリング││ピアス││
     │  └―――――┘└―――┘│
     └――――――――――――――┘

             ∥

     ┌――――――――――――――┐
     │earrings          │
     │  ┌――――┐┌――――┐│
     │  │clip-on ││pierced ││
     │  │earrings││earrings││
     │  └――――┘└――――┘│
     └――――――――――――――┘



    ということで、フェルメールの名画『真珠の耳飾りの少女』
                        ^^^^^^
    という邦題を見るたびに、このネタを思い出しましょうね!



    ちなみに、英題では「a ~ earring」と、1個の表現です。

    絵を見てみると、こちら側の左耳にしかつけていませんし、

    この絵を元ネタにした小説+映画に登場するのも1個だけ。


    でも、左右1セットで「earrings」と使うことが多いです。
                   ^


  ⇒ ところで、邦題の「耳飾り」の後ろの「の」の意味は?


         ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓


       答え:「~を身につけた」という意味


    the girl who wears a pearl earring  「人 who wears ☆」
         ^^^^^^^^^
            ∥              ∥

     the girl wearing a pearl earring   「人 wearing ☆」
         ^^^^^^^
            ∥              ∥

     the girl with a pearl earring     「人 with ☆」
          ^^^^
            ∥              ∥

      真珠の耳飾りを身につけた少女   「☆を身につけた人」
            ^^^^^^^^^^^^


    もし「の」=「of」を使いたくても、

    「the girl of a pearl earring」では、意味が通じません。

    英語としては、次のように語順を逆にした方が自然になります。


     the pearl earring of the girl     「☆ of 人」
              ^^
            ∥              ∥

     少女の(所有する)真珠の耳飾り   「人が所有する☆」



    しかし、この「earring」は、モデルの少女のものじゃなくて、

    フェルメールの奥さんの「earring」だったというストーリー!

    コラ、コラ、コラ、コラ、コラ、コラァ~、フェルメールさん!

    奥さんにナイショで、その娘に貸しちゃっていいんですかぁ?!


    天才画家フェルメールの謎多き生涯と、彼の代表的絵画から、

    作家トレイシー・シュヴァリエさんは、禁断の恋物語を夢想。


    昔から、名画『真珠の耳飾りの少女』の英語タイトルには、

    「of~」ではなく、「with~」が使われているんですよね。

    「with a~」なので、必ずしも自分の所有物ではないワケ。

    そのおかげで、アメリカ人作家のトレイシーさんが、

    こんなプロットを着想できたのかもしれません。



  ⇒ 原作小説の原書で、いちばんよく出てくる単語は?

     └→ painting


    冒頭の1文は?

     └→ My mother did not tell me they were coming.


    おっ、これなら自分でも読めそうやん! と感じた方は?
     └→ http://eigo.in/GirlWithAPearlEarring

        (なか見!検索で立ち読みできます!)



【ひとこと】

    ようやく異常な夏の暑さが、落ちついてきましたね。

    自宅では、必然的にエアコンばかりの毎日でしたが、

    徐々に、窓を開けたまま過ごす時間が増えています。

    翻訳原稿が風にさらわれて舞うことも増えています。

    思わぬことを自動筆記することも増えてきています。


              えっ?!


    実は、ヘッドセットマイクで音声入力していますが、

    風向きによっては、マイクが風の音を拾ってしまい、

    「with an open mind...」など、それらしい英語を、

    ワード画面にドバーッと入力されるので、油断大敵!


    でも、もし万が一、正しい英訳文が入力されたなら、

    ボブ・ディランに報告しなきゃですね。

    You're right!

    "The answer is blowin' in the wind!"

     └→ 『風に吹かれて』
         https://title-eigo.com/Database/BlowinInTheWind

    って。


    本日のタイトル英語は、専用ページで詳しく復習できます♪



     (関西人が「飴玉」を「飴ちゃん」と言う第4の理由。

      関西に限らず、食べ物に「さん」を付ける例は多数。

      「お豆さん」など、子供向けでも「さん」が圧倒的。

      「飴さん」という呼び方も各地で報告されています。

      でも、関西ローカルの“擬人化”ルールがありそう。

      馴れ馴れしい「飴ちゃん」が許容される風土なのか。

      「さんまさん」より「さんまちゃん」で親近感UP!)



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