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日刊タイトル英語 第695号☆誰がために鐘は鳴る

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I'm so sorry for the loss of hundreds of thousands of lives in China.


犠牲者をともなうニュースには、「toll」という単語がつきものです。

使用時に徴収されるような税のことを本来指すことから、

婉曲的に「犠牲者(数)」という意味になったそうです。

四川大地震では、「death toll(死者数)」が日々更新。。。


違う意味ですが、つい思い出してしまうタイトル英語が、今日のお題↓



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日刊タイトル英語        2008/05/14(水)第695号
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥*
        《ひとくちタイトル英語》
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【邦題】誰がために鐘は鳴る

    (1940年/アメリカ/小説/著者:アーネスト・ヘミングウェイ)


    別表記:誰が為に鐘は鳴る(1943年アメリカ映画)
          ~~


【英題】For Whom the Bell Tolls



【意味】

  ⇒ この弔鐘は、誰のために鳴るのか

    (ということを問うでない。汝のためなり)



【補足】

  ⇒ この「toll(s)」は、教会の鐘が、

    「ゆっくりと繰り返し鳴る」こと。


    特に、誰かが亡くなったことを知らせるための「弔鐘」。



  ⇒ このタイトル英語は、

    ジョン・ダン(17世紀初頭のイギリスの詩人・司祭)

    が書いたエッセイから取られたと聞いています。

    (ヘミングウェイ本人から聞いたワケじゃないけど…)


    曰く、人は“島”ではなく、“大陸の一部”だと。


    フムフム。


    弔鐘が鳴るたびに、誰が死んだのかねぇ、などと訊くでない。

    誰が死のうが、それは汝の死なり。(⇒個人は、人類の一部)


    そんな司祭さんのお説教の中に出てくるのです。


    §引用

     ...and therefore never send to know 

     for whom the bell tolls; it tolls for thee.
     ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
       (『Meditation XVII』より)
            ↓
         http://www.online-literature.com/donne/409/

         → このページでは、「bells」となっていますが、

           おそらくデータ入力ミスだと思います。



  ⇒ 「For」から始まる文、ニガテ!!

    「whom」が入ってる文、キライ!!


    という気持ちは、自分もそうなので、

    よぉ~く分かります!(笑)


    なので、今日は説明しません。。。

    (いつか、レギュラー号にて詳説しますね)


    でも、グラマリアンちっくな説明を、

    ひとつだけ、させてくださいね。

    そうしないと、眠れません(笑)。


    上の引用からわかるように、このタイトル英語、

    実は、ストレートなギモン文じゃないのです。

    「know~」=「~を知る」の「~」にハマる、

    つまり、カーブのきいたギモン文なんですね。


    (禁断の文法用語では、直接疑問文でなく間接疑問文)


    ストレートなら、こうなるところです。


     → Whom does the bell toll for?



  ⇒ これを見てスッキリした~!

    長年のギモンが解けた~!

    という方は少数派かもしれませんが、おめでとうございます!


    余計にこんがらがった~!

    という大多数派の方(自分も含め)は、

    下記のように覚えておきましょうか。



   ★タイトル英語トリビア:

     『誰がために鐘は鳴る』の元ネタは…

      冗談の説教である、じゃなくて、ジョン・ダンの説教である。


   ☆補足トリビア:

     『誰がために鐘は鳴る』の問いには答えがある。

      汝のために鐘は鳴るそうです。


   ※注意事項

    くれぐれも、「ダレがために~」と読まないでくださいね。

    「タがために~」ですので、念のため。



【ひとこと】

    では、何のために英語を学ぶのでしょうか?


    「汝(=自分)のため」でもいいのですが、

    具体的な目的は、個々で違って当然ですね。


    常日頃から「何のため?」と考えることは、

    小さいようで大きなコトだと思っています。


    詳しくは、ブログに書いておきました。

    http://xn--48so16fpecu8k.seesaa.net/article/96708869.html



       (う~ん、“ひとくち”の加減がつかめない…)



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