ホーム 無料メルマガ 日刊タイトル英語 第545号 ヘルター・スケルター

日刊タイトル英語 第545号 ヘルター・スケルター

まぐまぐ殿堂入りメールマガジン『日刊タイトル英語』

無料メルマガ『日刊タイトル英語』バックナンバー

《4月開講! NHKラジオ講座の先生+ヒント》

『基礎英語2』(中2レベル)を担当される、長田哲男先生は、

中1のとき、文化祭で、映画『Let It Be』をご覧になってから、

ビートルズにとりつかれ、

「日本語訳ではなく、英語の歌詞の意味を直接感じ取りたい

 という思いから、自然と英語の勉強に力が入っていた」

とのことです。

★学習ヒント:英語の“何か”に、とりつかれよう!

 参考:『NHK英語講座公式ガイド』
     http://jf-world.com/item/4141892777/jfworld-22


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥*
日刊タイトル英語        2006/03/18(土)第545号
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥*
       あたふた→クルクル滑りましょ!
………………………………………………………………………

【邦題】ヘルター・スケルター


【英題】Helter Skelter


【発音】
    ▼     ▼
    ヘおとぅrすケおとぅr

    (▼を強く、小文字・平仮名は適当に読む)
    (「r」は舌を巻く)

  ★ 福光の発音と、ヒラメキ例文を、音声でどうぞ!
     └→ http://eigo.jf-world.com/links_0603.html#545


【意味】

    [Helter Skelter]
     ↓
     狼狽、混乱

  ⇒ あわてふためくこと

  ⇒ +らせん形の滑り台


【作品】

    1968年/イギリス音楽/ザ・ビートルズ(The Beatles)
    アルバム『ザ・ビートルズ(The Beatles)』収録
         └→ 通称『ホワイト・アルバム』
            手元のCDは、通し番号「No 144019」です。
    作詞・作曲:ジョン・レノン(John Lennon)、
          ポール・マッカートニー(Paul McCartney)
         (というクレジットですが、実質ポールの曲)

  ★ 今日のタイトル作品に関する情報は…
     └→ http://eigo.jf-world.com/links_0603.html#545

  ★ 試聴その1:LAメタルのモトリー・クルー版!
    Motley Crue 『Red, White & Crue』(US盤)
    http://jf-world.com/item/B00070QL7E/jfworld-22
     └→ 8. Helter Skelter

  ★ 試聴その2:ロック・クイーン=パット・ベネター版!
    Pat Benatar 『Premium Gold Collection』(US盤)
    http://jf-world.com/item/B00000IBH0/jfworld-22
     └→ 19. Helter Skelter


【知識】

  ⇒ ふつうは、「helter-skelter」と綴られるそうです。

    あわてふためく様をあらわす言葉で、

    パニクっている人たちを見たら、

    「Oh, they 動作 helter-skelter!」

    とつぶやいてみましょう!


    例:When I drop something heavy or bang the door,
      my little birds, Mekao and Pikuo, always fly helter-skelter!

      重いものを落としたり、ドアをバタンと閉めたりすると、
      ウチの小鳥たち(メカオ&ピクオ)は、
      いつもパニクってバタバタと飛んでます!


  ⇒ 「helter-skelter」は、「らせん形の滑り台」も指します。

    そうネーミングされるのも、分かる気がしますね。

    この滑り台は、主にイギリスで見られるようです。

      写真1:(公開終了にともないURL削除)

      写真2:(公開終了にともないURL削除)


  ⇒ で、これを知っていると、歌詞のウマミが増します。


    ♪歌詞引用(冒頭)

      When I get to the bottom I go back to the top of the slide
      Where I stop and I turn and I go for a ride
      Till I get to the bottom and I see you again

      滑り台の下まで辿りついたら また上に戻って
      一息ついて グルッと回って またひとすべり
      下で君に また会えるまで くりかえしてるよ
                         (滑り台訳:福光潤)


    歌詞カードの対訳詞もそうですが、ふつうなら、

    「どん底に落ちて、トップに這いあがって、ウギャー!」

    というような訳の方が、このハードな曲調にピッタリです。

    上記「滑り台訳」だと、ほのぼのソングかと思っちゃいますからね。


  ⇒ もうすでに配信予定時間を大幅にこえていますが、

    あと1点。

    「helter」という単語だけでは、辞書に出てきません。

    「skelter」も、「scurry(スカーリー;リスなどの素早い動き)」

    と同じ意味だそうですが、「helter-skelter」以外で使われません。


    「helter-skelter」を、よく見てみましょう。


          helter-skelter

             ・
             ・
             ・

          helter-skelter
           ~~~~~  ~~~~~


    「-elter(エルター)」の音が、繰り返されています。

    そう、語呂がいいんです。

    意味に深みがなくても、音の響きが心地よいという理由だけで、

    16世紀から生き長らえている言葉なんですね。


    こういう現象を、言語学者は「押韻合成語」なんて呼んでいます。

    なんだか一瞬、『平成狸合戦ぽんぽこ』っぽく見える漢字ですが、

    この「押韻合成語」の代表例は、

    あの、マザーグースやアリスなどでおなじみの、

    「Humpty-Dumpty(ハンプティ・ダンプティ)」です!
      ~~~~~ ~~~~~

    日本語でもあるんですが、今、配信時間を過ぎちゃって、

    helter-skelter な状態なので、例が思い浮かびません!

    どなたか、見つけたら教えてください!


【ひとこと】

    ハード・ロックやヘビメタの元祖と言われる曲。

    さすがポール!と、ファンは誇らしく思います。

    でも、なにごとも無から生まれることはまれで、

    CDライナー・ノーツによれば、ポールは、

    「The Who のような騒がしい曲を作りたかった」

    そうです。


    でも、かなり騒がしすぎます!

    「騒がしい曲」というアイデアを、

    常識の枠をこえて、極端なまでに追求したら、

    新しいものが生まれるんでしょうね。

    さぁ、ギターを出してきて、思いっきり歌って、

    さらに新しい着想を得ましょう!


    (ドンッ、ドンッ、ドンッ!)

    "Will You Please Be Quiet, Please?"


【次号予告】

    1週間、お疲れさまでした!

    明日は、今週の復習ですよ!



スポンサーリンク


無料メルマガ『日刊タイトル英語』登録

日刊タイトル英語まぐまぐ殿堂入り!

語学・資格>英語>初心者向け

★“タイトル英語”~ 映画・音楽・本などの英語タイトルと日本語タイトルをくらべて、手軽に楽しく英語学習! 現役翻訳者・福光潤英検1級TOEIC 955点)と加藤由佳のタイトル英語イスト師弟がトリビアをまじえて英語解説。発音も♪ 福光著書:『翻訳者はウソをつく!』(青春新書)/共著『今日から英語でTwitter つぶやき英語表現ハンドブック』(語研)

発行周期 毎週日曜夕方
マガジンID 0000138615
 |    

『日刊タイトル英語』紹介に戻る




  



↑ ページトップへ