ホーム 無料メルマガ 日刊タイトル英語 第499号 ブレードランナー

日刊タイトル英語 第499号 ブレードランナー

まぐまぐ殿堂入りメールマガジン『日刊タイトル英語』

無料メルマガ『日刊タイトル英語』バックナンバー

こんにちは、福光です!

昨日の「電気脳」という言葉(福光の造語)で、ふと思いました。

日本人が他のアジア諸国に比べて、コンピュータに弱いそうです。

その原因は「computer」の翻訳にあり、という有力説があります。

華僑圏内では「電脳」で、未知なる可能性の脳になぞらえますが、

日本語の「電子計算機」では、計算以外の用途を制限しています。

訳語ひとつ違えば、指すもの(computer)の認識も違ってきます。

そうして、その言語で生活する人たちや、国の将来まで変えます。

訳語だけの人生から、原語本来の意味・用法を知る人生への移行。

このことこそが、外国語学習の醍醐味&英語教育の使命ではないでしょうか?

499号記念(?)に寄せての、前書きでした!


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥*
日刊タイトル英語        2006/01/31(火)第499号
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥*
      ブレードランナーって、何する人?
………………………………………………………………………

【邦題】ブレードランナー


【英題】Blade Runner


【発音】
     ▼      ▼
    ぶレい(どぅ)Rァぬr

    (▼を強く、小文字・平仮名は適当に読む)
    (「Rァ」は、舌を上あごに付けずに、「ゥラ」)
    (「r」は舌を巻く)

  ★ 福光の発音と、ヒラメキ例文を、音声でどうぞ!
     └→ http://eigo.jf-world.com/links_0601.html#499


【意味】

    [Blade] [Runner]
     ↓    ↓
     刃、剣  走る人

  ⇒ 刃を持って、走る人

  ⇒ 剣を持って、走る人

  ⇒ 脱走したレプリカント(アンドロイド)を捕獲する職業の人


【作品】

    1982年/アメリカ/映画/SF、未来、サスペンス、ロボット
    監督:リドリー・スコット(Ridley Scott)
    原作:フィリップ・K・ディック(Philip K. Dick)
    音楽:ヴァンゲリス(Vangelis)
    出演:ハリソン・フォード(Harrison Ford)
       ルトガー・ハウアー(Rutger Hauer)
       ショーン・ヤング(Sean Young)

    アカデミー賞2部門ノミネート、英国アカデミー賞3部門受賞!

    1992年、『ディレクターズカット/ブレードランナー 最終版』
    として、リメイク(モノローグを削除、ユニコーンのシーン追加)

  ★ 今日のタイトル作品に関する情報は…
     └→ http://eigo.jf-world.com/links_0601.html#499


【知識】

  ⇒ 昨日の『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』が原作。

    これが映画化され、コアなファンがたくさんつきました。

    1982年初公開版と、監督が本来意図した1992年最終版の、

    どちらが素晴らしいか、いまだに論争が絶えることなし。

    そんなファンの間では、タイトルがこう略されています。


      日本語:ブレードランナー ⇒ ブレラン

       英語:Blade Runner   ⇒ BR


  ⇒ アンドロイドを指す「replicant(レプリカント)」は、造語。

    「模造品」を意味する「replica(レプリカ)」が由来ですね。


  ⇒ 殖民惑星(火星?)から地球に脱走してきたレプリカントを、

    つかまえるのが「Blade Runner」たちの仕事で、その代表が、

    ハリソン・フォード扮する、主人公のデッカード(Deckard)。

    では、なぜ「ブレード(刃)+ランナー(走る人)」なのか?


  ⇒ Alan E. Nourse の小説、『The Bladerunner』(1974)では、

    外科用機器をヤミ取引きする人=「bladerunner」が主人公。

    刃(メス)などを持って走り回っている人、という意味です。


    この小説にインスパイアされた、 William S. Burroughs は、

    『Bladerunner, A Movie』という中篇小説を書いています。


    これを、今日の映画の脚本家、Hampton Fancher が見つけて、

    Ridley Scott 監督に報告しました。

    スコット監督は、『Do Androids Dream of Electric Sheep?』

    よりも、もっと短くキャッチーなタイトルを探していました。

    そこで、この「Bladerunner」というタイトルだけを気に入り、

    「Blade Runner」に変えて、タイトルに利用する権利を取得!


    未来の「Blade Runner」たちの職業名は、こんな由来でした!

    残念ながら、外科用機器売りの映画は、陽の目を見ません…。


  ⇒ ちなみに、Hampton Fancher がつけていた当初のタイトルは、

    『Android』で、その次が『Dangerous Days』だったそうです。


  ⇒ え? ダスティン・ホフマンが、デッカード役候補だったの?

    こんなトリビアがほしい方は、こちらの英語サイトでどうぞ!

    世界最大の映画データベース:The Internet Movie Database

    『Blade Runner』の「Trivia」ページ

     └→ http://www.imdb.com/title/tt0083658/trivia


【ひとこと】

    先週の『Thelma & Louise』と『In Her Shoes』に続き、
        └→ 監督・製作   └→ 製作

    またもや Ridley Scott 監督の作品でしたね!

    まだまだ彼の他の作品が登場しますので、お楽しみに!


【次号予告】

    ついに500号!

    「500」を含むタイトルをお届けします!

    さて、ズバリ、そのタイトルは何でしょう?



スポンサーリンク


無料メルマガ『日刊タイトル英語』登録

日刊タイトル英語まぐまぐ殿堂入り!

語学・資格>英語>初心者向け

★“タイトル英語”~ 映画・音楽・本などの英語タイトルと日本語タイトルをくらべて、手軽に楽しく英語学習! 現役翻訳者・福光潤英検1級TOEIC 955点)と加藤由佳のタイトル英語イスト師弟がトリビアをまじえて英語解説。発音も♪ 福光著書:『翻訳者はウソをつく!』(青春新書)/共著『今日から英語でTwitter つぶやき英語表現ハンドブック』(語研)

発行周期 毎週日曜夕方
マガジンID 0000138615
 |    

『日刊タイトル英語』紹介に戻る




  



↑ ページトップへ