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 こんにちは、タイトル英語イストの加藤です♪

 本日のお題は、鋭い感受性で歌われる『ミス・ナッシング』!

 このタイトル英語から複雑な心境を読み取っていきましょう。



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日刊タイトル英語        2017/10/29(日)第889号
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥*
        ダブルミーニングな“ミス”
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【邦題】ミス・ナッシング



【英題】Miss Nothing



【発音】
    ▼ ▼
    ミすナθぃん(ぐ)

    (▼を強く、平仮名は適当に読む)
    【θぃ】

  ★ 発音+例文を、音声でどうぞ!
     └→ http://title-eigo.com/Mag/Nikkan0889#Hatsuon



【意味】

  (1) [Miss]           [Nothing]
     ↓             ↓
     ~さん           何もない、無
    (未婚の女性に対して使う)

  ⇒ 何でもない未婚の女性

  ⇒ 何でもない女の子

  ⇒ 「何でもない子」さん


  (2) [Miss]           [Nothing]
     ↓             ↓
     ~を恋しく思う       何もない、無

  ⇒ 何も恋しくない

    ※または、「ないものに恋い焦がれている」



【作品】

    2010年/アメリカ/音楽/ハードロック、ポストグランジ
    作詞・作曲:テイラー・モンセン(Taylor Momsen)、
          ベン・フィリップス(Ben Phillips)、
          ケイトー・カンドゥワラ(Kato Khandwala)
    歌・演奏:プリティー・レックレス(The Pretty Reckless)

  ★ MV動画を見る?
     └→ http://title-eigo.com/Mag/Nikkan0889#WatchIt
        ※1分16秒目等で英題が発音されます。



【コラム】

  ⇒ 米ドラマ『ゴシップ・ガール(Gossip Girl)』のジェニーを演じた
  
    女優、テイラー・モンセン(Taylor Momsen)がフロントウーマンを
    
    務めるバンド、ザ・プリティ・レックレスからの1曲。
    
    当時16歳とは信じられないほど深みのある声と濃いメイクで、
    
    独特の雰囲気を醸し出しています。


    そんな彼女の歌う『Miss Nothing』がタイトル英語として
    
    おもしろいのは、バンド本人たちも認めている通り、
    
    double meaning(ダブルミーニング、二重の意味)があるところ!
    
    どんな意味の重なりがあるのか見ていきましょう。



  ⇒ まず、タイトルの『Miss Nothing』は、
  
    敬称の「Miss」が「未婚の女性」を、
    
    「nothing」が「無」を表すことから、
    
    「何も持っていない、感じない女の子」、
    
    つまり「何でもない子」さんという解釈です。
    
    
    歌詞にも「Miss Autonomy(『自治領な子』さん)・・・
    
    (自分のことは自分でできる女の子、ということ?)」、
    
    「Miss Nowhere(『どこにもいない子』さん)」、
    
    「Miss Fortune(『幸運な子』さん)」など、
    
    いろいろと自分を表現しています。
    
    
    しかも、「Miss Nothing」についての歌なのに、
    
    「I'm Miss Everything(私は『何でもあり子』さん)」という表現も!
    
    いろいろな「Miss ~」表現が登場する中、
    
    自分はそのすべて(everything)だと言いつつ、
    
    やっぱりそのどれにも当てはまらないと
    
    思い直してからの「Miss Nothing」という堂々巡りなのか・・・。
    
    感受性の鋭さに脱帽です。
    

    ちなみに、既婚の女性だったら「Mrs. ~」で、
    
    既婚か未婚か分からない場合、またはどちらにも使えるのが
    
    「Ms. ~」です。



  ⇒ そして、先ほど敬称として使っていた「miss」を今度は
  
    「~を恋しく思う」という動詞として用いることにより、
    
    「私は何も恋しくなんて思っていない」
    
    というニュアンスを醸し出しています。
    
    
    または、「私は『無』を恋しいと思っている」、つまり
    
    「私はここにないもののことを想っている」
    
    と考えることもできます。
    

    実際の歌詞中にはないものの、「Miss Nothing」にプラスして
    
    このように相反する解釈を混ぜることにより、
    
    恋人の死とともに失ったかのように感じ、
    
    混乱している若い女性の痛々しい姿がさらに強調されています。


    作詞・作曲を手掛けたテイラー・モンセンいわく、
  
    この曲はイエス亡き後のマグダレナのマリアの心境を
    
    歌ったものなのだとか。
    
    ビデオに登場する「最後の晩餐」を思わせるシーンも
    
    その影響ということです。



  ⇒ それにしても、こんな世界観を16歳で感じ、
  
    見事に表現したテイラー・モンセンはまさにアッパレ!
    
    とはいえ、ティーネージャーだからこその
    
    鋭い感受性によるところもあるのかもしれません。
    
    
    歌詞といい、世界観といい、
    
    「emo kid」(パンクで暗めの世界観を好むティーネージャー。
    
    日本語で言うなら『中二病』が近いかも?)のかほりがしてきます。



  ⇒ emo kidのお話はさておき、歌詞中には
  
    「I'm missing the train.(電車に遅れそう)」など、
  
    ほかにも「miss」表現が豊富に登場。
  
    「miss」にはいろいろな意味があるので、
  
    1つ1つチェックしていくだけでもすごく勉強になりそうです・・・。



 ┌────────────────────────────────┐
 │タイトル仙人:ちなみに、テイラー・モンセンは自分をことを    │
 └──────┐「Miss Nothing」っちゅうて自虐的に言うてるけど、 │
        │この「nothing 」は他人に使うとケンカになるで~。 │
        │映画やドラマでもしょっちゅう耳にするけど、    │
        │「You're nothing! (お前なんかクズや!)」みたいに│
        │キツイ罵り言葉になるさかいな。みんな気ぃ付けてや!│
        └─────────────────────────┘



【ひとこと】

    The Pretty Reckless、最近チェックしていないけれど

    『Zombie』など好きです。

                               (加藤)


    本日のタイトル英語は、専用ページで詳しく復習できます♪



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★“タイトル英語”~ 映画・音楽・本などの英語タイトルと日本語タイトルをくらべて、手軽に楽しく英語学習! 現役翻訳者・福光潤英検1級TOEIC 955点)と加藤由佳のタイトル英語イスト師弟がトリビアをまじえて英語解説。発音も♪ 福光著書:『翻訳者はウソをつく!』(青春新書)/共著『今日から英語でTwitter つぶやき英語表現ハンドブック』(語研)

発行周期 ぼちぼち日刊
マガジンID 0000138615

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