執筆者:加藤由佳
作成日:2016/06/26
コメント(1件)
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邦題

  • 神曲

ふりがな

  • しんきょく

英題

  • The Divine Comedy

発音

  • £ぁでぃVァいんむでぃ
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意味

The Divine Comedy
ある特定の 神聖な 喜劇、コメディ

⇒ 神聖な喜劇
⇒ 神聖喜劇
⇒ 神曲
詳しい英語解説は後半のコラムへ

作品

★『神曲』のオーディオブック動画(YouTube)
18秒目等で『The Divine Comedy』が発音されます。


★『神曲』の概論講義動画(YouTube)
33秒目等で『The Divine Comedy』が発音されます。

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コラム

  • ダンテの『神曲』の英題『The Divine Comedy』(原題はラテン語で『La Divina Commedia』)を初めて見たときの衝撃は非常に強烈なものでした。だって、『神曲』ってどこからどう読んでみても全く「comedy」らしくないのですもの! 「comedy」は戯曲の悲劇と対しての「喜劇」や「コメディ」、もっと親しみやすくすると「お笑い」的な意味合いのある言葉ですが、もしかしたら他にも意味があるのではないかと調べてしまったほどでした。

    でもやっぱり、どんなに調べてみても「comedy」は喜劇やコメディを指す言葉。英和辞書や英英辞典で「comedy」を引いても、国語辞典で「喜劇」を探しても、ラテン語の「commedia」について調べてみても、「喜劇、コメディ」という意味は変わりません。

    しかもダンテ本人は「神聖な」と意味する「Divina(英語ではDivine)」を省いた『Commedia(英語ではComedy)』と題をつけていました。「Divina」は、15世紀から16世紀ごろ、ダンテ本人ではない誰かによってつけられたとのことです。これでは神聖な『神曲』が真性の「コメディ」になってしまいます。主人公のダンテが永遠の淑女ベアトリーチェに導かれ地獄、煉獄、そして天国を旅するという、「神聖(divine)」ではあっても絶対に「comedy」ではない内容を考えると、やっぱり意外です。どう考えてみても「コメディ」というよりは巡礼物語に近いと思うのですが・・・。


  • と思っていたところに、なんとダンテ本人からのヒントを発見。なんでも、ダンテは同作品を喜劇扱いした理由を2つ挙げています。

    1つは過酷な地獄や煉獄を探検したダンテが最後には天上界に到達するということ。いわゆるハッピーエンドだからだそうです。たしかに、当時ローマ=カトリックの世界だけを信仰していた人々にとっては、天国に行きつくという設定はまさにめでたい喜劇、たとえ「神聖(divine)」ではあれど「comedy」ですよね。

    またもう1つの理由としては、『La Divina Commedia』が14世紀当時学術や芸術に用いられたラテン語ではなく、イタリア・トスカーナ地方の方言トスカーナ語で書かれたからという点があります。ダンテ自身も「女性や子供にも簡単に読めるように書いたから『commedia』なのだ」と述べています。このトスカーナ語で執筆したという特徴は、ラテン語が絶対的であったこの時代では非常に斬新であり、後々になってもルネサンスの先駆け的存在として捉えられています(お話・・・といっても韻文詩の内容はいたって中世的だと思うけれど・・・)。


  • それにしても『La Divina Commedia(The Divine Comedy)』を『神曲』と和訳するのにもセンスがありますよね。もし「Divina(Divine)」がつかずに『Commedia(Comedy)』のままだったら邦訳はどうなっていたのでしょう。まさか、『曲』?

    ダンテ『神曲』が初期ルネサンス作品というので、加藤がなぜか張り切ってルネサンス風画像を制作しました^^

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ヒラメキ例文

The Divine Comedy is not a "comedy" you expect to be like.

『神曲』は想像しているような「コメディ」とは違います。

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参考外部サイト

※禁断の英文法怪説 by 福光 ⇒

定冠詞+形容詞+名詞
ラテン語原題『La Divina Commedia』と各単語が同じ語順で対応しています。

※文法アレルギーの方の目に付かぬよう、コソコソ解説しています(^^;)



コメント(1件)

加藤由佳 — 2016年 06月 26日, 19:00

たしか『神曲』の『天国編』には「天国の音楽」なるものが登場、「地上のどんな音楽も雑音に聞こえるほどのすばらしさ」とあったような。「どんなに美しい音楽なのだろう」とついつい聞きたくなってしまいました。

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