| 執筆者:福光潤 作成日:2006/07/29 コメント(2件) |
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邦題
- ペイ・フォワード 可能の王国
- 別表記(小説邦題):ペイ・フォワード[可能の王国]
ふりがな
- ぺいふぉわーど かのうのおうこく
英題
- Pay It Forward
発音
意味
[Pay] [It] [Forward]
↓ ↓ ↓
与える、渡す それを 次の人に
⇒ それ(=親切)を、
次の(=親切を受けた人とは別の)人に与えよう
⇒ “恩送り”ムーブメント
作品
(1)1999年/アメリカ/本/小説、ヒューマン、ロマンス
邦題:『ペイ・フォワード[可能の王国]』
著者:キャサリン・ライアン・ハイド(Catherine Ryan Hyde)
翻訳:法村里絵
(2)上記小説(1)の映画化作品
2000年/アメリカ/映画/ヒューマン、ロマンス
出演:ケヴィン・スペイシー(Kevin Spacey)
ハーレイ・ジョエル・オスメント(Haley Joel Osment)
ヘレン・ハント(Helen Hunt)
ジョン・ボン・ジョヴィ(Jon Bon Jovi)
★冒頭で、「社会科」のわかりやすい定義があります。
「This class is social studies, that is, you and the world.」
自分と世界とのかかわりあいを学ぶ科目なんですね。
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コラム
⇒ 原作小説の出版前に、すでにワーナーが映画化を決めていました。
2000年12月に日本語訳が出版され、2001年2月に映画が日本公開。
なので、小説と映画で、邦題が統一されていたんだと思いますが、
なぜ、「It」が省略されたのか? なぜ、「可能の王国」なのか?
関係者のみぞ知る、なのでしょうが、一緒に考えていきましょう。
⇒ まず、「It」がないと、英語として、意味が成り立たないんです。
でも、邦題から「It」が省略されたのは、たぶん語呂の問題です。
『ペイ・イット・フォワード』も、『レット・イット・ビー』も、
似たようなもんだろうけど、「ペイ・イット」が言いにくいねぇ。
いっそ、「イット」を抜いちゃえっと!
そんな経緯で抜かれたのかと(想像)。
⇒ 「pay」の意味は、代金や、代償や、敬意などを「払う」ことです。
超簡単! 超楽勝! では、今日のタイトルは、どーゆー意味?
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でお馴染みの、翻訳サイトく~ん!
「Pay It Forward」を、訳してくださ~い!
◆翻訳サイトの結果訳文 → それを前方に支払ってください。
やはり、日本語になっていないですね~、翻訳サイト君…。
フォローする言葉も出てこない…。
⇒ では、気をとりなおして、今日のタイトルの真実に迫ります!
12歳のトレバー(Trevor)君が、社会科の授業で思いついた、
善行のチェーンメールみたいな呼びかけのことを指していて、
親切を受けたら、それに対する報いを、その相手に返さずに、
別の3人に渡し、その3人も、それぞれ別の3人に渡すこと、
それが、「Pay It Forward」です。
§引用(ペーパーバック裏表紙の文章より)
Twelve-year-old Trevor McKinney began to change the world
for the better] by doing something good for three people.
But instead of paying him back, he asked them to "pay it
forward" by doing a favor for three more people,
who in turn would help three others, and so on,
each act a link in a chain of human kindness. (下線:福光潤)
「pay」が使われている2つの表現だけで要約すると、
「paying him back」の代わりに、「pay it forward」せよ!
まず、「paying him back」の「him」は「親切をくれた人」で、
『ランダムハウス英語辞典』の4番目の定義をあてはめてると、
「親切な行いをしてくれた人に対して報いること」となります。
「pay 人 back for 事」=「人がしてくれた事に対して報いる」
ここでは、「paying him back for the "something good"」です。
2つ目の表現は、タイトルの「pay it forward」です。
「it」は、「something good」=「a favor」=「親切な行為」。
「forward」は、上の翻訳サイト君の言うとおり、「前方へ」。
時間的・空間的な前方であり、「次の代へ」という感じです。
ネットワークビジネスだと、ピラミッド型なので、
「下の代へ(downward)」となりそうですが、
ここでは、今日受けた親切を、明日別の人へ渡すわけです。
「明日」が時間的な前方、「別の人へ」が空間的な前方。
ちなみに、Eメール転送の動作は、「forward」1語で表せます。
なので、ここの「pay」は、「報いる」ではなく、単に「与える」。
Aさんから受けた恩に対して、Bさんに報いるのは、変ですよね。
『ランダムハウス英語辞典』の5番目の定義にあてはまります。
「pay honor to 人(敬意を人に払う)」のタイプです。
まとめると、Aさんに報いる代わりに、B・C・Dさんに親切を!
うまく連鎖すると、すぐに世界の人々へ、親切の輪が広がります!
⇒ 「pay it forward」は、この作品で作られた表現でありながらも、
「pay」と「forward」の正しい語感を持っているネイティブなら、
パッと聞いて理解できる表現なんですが、日本人には難しすぎる!
でも、この映画を理解することで、このタイトルが理解できます。
⇒ 【追加】
“恩送り”という日本語があることを、図解思考塾のつねさんに、
教えていただいたので、上記意味欄に“恩送り”を追加しました。
ありがとうございます!
⇒ こんなタイトル英語を、メールでも読んでみたい方は、
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ヒラメキ例文
You can also pay it backward--by helping other people before someone does something good for you.
「ペイ・バックワード」もいいんじゃないかな。誰かに親切にされる前に、まわりの人たちを助けてあげるとか。
参考外部サイト(別画面表示)
- 百科事典で調べる(Wikipedia)(Pay It Forward(映画タイトル))
- 百科事典で調べる(Wikipedia)(Pay It Forward(表現))
- 映画の詳細を読む(IMDb)(Pay It Forward)
- 《和書》『ペイ・フォワード』
- キーワードで検索(Amazon.co.jp)(Pay It Forward)
- 原作者は、「Pay It Forward」運動の非営利財団を設立しました。
※禁断の英文法怪説 by 福光 ⇒
コメント(2件)
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