~ビデオ解説 by 福光潤~
(2008年10月17日公開)
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邦題
- 赤毛のアン
ふりがな
- あかげのあん
英題
- Anne of Green Gables
発音
意味
[Anne] [of] [Green] [Gables]
↓ ↓ ↓ ↓
アン ~の 緑の 切妻屋根
(女性名)
⇒ 《グリーン・ゲーブルス(緑の切妻屋根)》
に住む、アン(の物語)
作品
1908年/カナダ/本/小説、児童文学
著者:L・M・モンゴメリー(L. M. Montgomery)
翻訳者:村岡花子(1954年)/掛川恭子(1999年)/松本侑子(2000年)
1985年/カナダ、アメリカ、西ドイツ/TV映画/友情、ファミリー
監督:ケヴィン・サリヴァン(Kevin Sullivan)
原作:L・M・モンゴメリー
出演:ミーガン・フォローズ(Megan Follows)
エミー賞受賞!
コラム
⇒ 「gable」=「切妻屋根」で、
下記のような形状の屋根です。
___
/\ \
 ̄ ̄ ̄
孤児アン・シャーリー(Anne Shirley)は、
近所から「Green Gables」と呼ばれている、
「緑の切妻屋根」が印象的なお家に住むことになります。
⇒ 「Gables」には、「-s」が入っています。
切妻屋根は、ひとつじゃ足りなそうです。
小説の舞台となるカナダのプリンスエドワード州のサイトで、
アンの家、「Green Gables」の写真をチェックしてみましょう。
確かに、緑の屋根2セット分が、ドッキングしていますね。
さらに、建築用語としては、「窓の上の装飾用切妻」や、
「切妻壁」も指しますが、これらも上記写真中に見られます。
緑の切妻が3種類あるので、「-s」付きなのかもしれません。
⇒ ここでは、印象的な場面のキーワード「slate(石板)」に注目!
昔の生徒がノート代わりに使っていた、ミニ黒板みたいなもので、
いわゆるスレート(粘板岩)を、筆記用具として、加工したもの。
それでは、「slate」の場面を、引用しながら、見てみましょう!
原文は著作権が消滅しているので、上記サイトから引用しますが、
翻訳書の文章は著作権保護期間中のため、福光が適当に訳します。
§引用 1/5
Gilbert reached across the aisle, picked up the end of
Anne's long red braid, held it out at arm's length and
said in a piercing whisper:
"Carrots! Carrots!"
授業中に、ギルバート(Gilbert)少年が、アンの赤毛を引っ張り、
「にんじん(頭)! にんじん(頭)!」と、からかいます。
しかも、「1本で~も、にんじん♪」という昔の歌とは違い、
「-s」付きの「Carrots!」だから、「にんじん」がいっぱい!
「にんじん特売! つかみ取り!」などと、言っているのか?
会って間もないクラスメートに、こんな風にからかわれたら、
すぐに反撃しないと、先々、いじめられる運命が待っています。
§引用 2/5
Then Anne looked at him with a vengeance!
アンは、「キッ!」と見返しました(反撃モードに入った)。
「vengeance」には「復讐、仕返し」という意味がありますが、
「with a vengeance」は「激しく」ぐらいの意味でも使います。
§引用 3/5
She did more than look. She sprang to her feet, her
bright fancies fallen into cureless ruin. She flashed
one indignant glance at Gilbert from eyes whose angry
sparkle was swiftly quenched in equally angry tears.
難しいので、翻訳を放棄(笑)。
この段落は、最後の「angry tears」だけ分かれば、よしとしよう!
§引用 4/5
"You mean, hateful boy!" she exclaimed passionately.
"How dare you!"
「なんて、意地悪なの! 嫌いっ!」
+
「よくも、からかってくれたわね!」
「You mean」=「~っていう意味?」じゃなくて、
「mean」は「卑劣な、意地悪な」という意味です。
「How dare you!」は、映画などで、よく聞くフレーズ。
「How dare you speak to me like that!」のことです。
(私に向かって、よくもそんな口の利き方をしてくれるわね!)
§引用 5/5
And then--thwack!
Anne had brought her slate down on Gilbert's head
and cracked it--slate not head--clear across.
バキッ!
アンは、ギルバートの頭に、石板を振り下ろして、
バキッ! と、真っ二つに、かち割ってしまった!
かち割ったと言っても、頭の方でなく、石板の方。
└→ 「--slate not head--」の部分
⇒ 「slate」と言えばアン! というほど、この場面が好きですが、
ミーガン・フォローズ(Megan Follows)主演の映画にも、
日本アニメの『世界名作劇場』にも、最初の方に登場するはず。
レンタルで、復讐、いや復習してみてください。
⇒ それにしても、昔の邦題のセンスは素晴らしいです。
邦題を『赤毛のアン』に決めたのは、村岡花子さんでしょうか?
とにかく、言いやすい! 分かりやすい! 覚えやすい!
の3拍子そろった、邦題ですね。
と、以前にメルマガ配信した時点で書いたのですが、
その後、村岡花子さんの娘さんによる命名だと判明!*^^*
読者の“Jizou”さんからは、
このような素晴らしいご指摘をいただきました。
原題が「Anne of Green Gables」で「G~ G~」なのに対して、
邦題が「あかげのあん」なので
これまた「あ~ あ~」なんですよね。
こういうのも韻を踏んでいるって言うんでしょうか
ホント、気づかなかったです!
たしかに、出だしを同じ音でそろえる技法を、
「頭韻を踏む(alliterate)」といいますよ。
⇒ 2008年放映の NHKテレビ語学講座ネタです。
著者のモンゴメリによれば、主人公たちは、
聖書ゆかりの人物から命名されたそうです。
「マリラ」は「マリア」の変形名。
「アン」は、マリアの母「アンナ」の変形名。
「マシュー」は「マタイ」のこと。
⇒ あと、おもしろいのは、
原題が緑(Green)のイメージで、
邦題が赤(赤毛)のイメージ。
補色の関係で、コントラストがたまりません!
つい、タバスコの赤と緑を連想してしまって、
ヨダレたらたら…(笑)。
んで、
日本語で「赤毛のアンちゃん」と言えば、
かわいらしいイメージを浮かべがちです。
でも、聖書的には「赤毛」=「裏切り者」らしいので、
アンは自分の赤毛を嫌い、呪ってさえいたようですよ。
また、英語圏で「赤毛」といえば、
「気性の激しい人」というステレオタイプがあることも、
記憶にとめておいてくださいね。
ここらへんのトリビアは、
『翻訳者はウソをつく!』
87~89ページにも書いています!
⇒ こんなタイトル英語を、メールでも読んでみたい方は、
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ヒラメキ例文
The protagonist of the novel, Anne Shirley, always introduces herself as Anne with an "e".
この小説の主人公、アン・シャーリーのお決まりの自己紹介は、「e」の付く「Anne(アン)」よ、です。
参考外部サイト
- 百科事典で調べる(Wikipedia)(Anne of Green Gables)
- TV映画の詳細を読む(IMDb)(Anne of Green Gables)
- 書籍の詳細を読む(The Literature Network);無料で原書が全文読めます!(作者の顔写真もあり!)(Anne of Green Gables)
- 作品について研究(SparkNotes)(Anne of Green Gables)
- キーワードで検索(Amazon.co.jp)(Green Gables)
- 赤毛のアンのPEI(携帯サイト)
⇒URLを携帯に送る
- 《和書》『赤毛のアン』(翻訳:村岡花子/新潮文庫)
- 《和書》『赤毛のアン』(翻訳:掛川恭子/講談社文庫)
- 《和書》 《試読可》『赤毛のアンのおしゃべり英語レッスン』(著者:島本薫)
- 《国内盤DVD》『赤毛のアン DVDメモリアルボックス』(世界名作劇場アニメシリーズ/監督:高畑勲/場面設定:宮崎駿)
- 《和書》『翻訳者はウソをつく!』(87~89ページに「④“赤毛のアン”って呼ばないで!?」というコラムあり)
※禁断の英文法怪説 by 福光 ⇒
固有名詞(人名)+前置詞+形容詞+名詞(複数)
「Green Gables」で固有名詞(建物名)
※当サイトは文法用語は厳禁なので、コソコソと解説しております(^^;)
こちら↓も、ヒソヒソ声でどうぞ{( ▽|||)}}}}

コメント(2件)
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